小5の時に押し入れにしてた3畳のタコ部屋。
それを両親にせがんで自分の部屋にした時の事。
今思えばあの部屋は日当たりも悪く、そんな雰囲気はあった。
ある日、確か日曜日の夕方過ぎくらいだったと思う。
ゲームやってたから家族が外食に行くのを断って1人で部屋に居たんだよ。
1階に行って適当に食料調達してゲームを続ける。
寒くなってきたので窓&カーテン閉めて、寝れる状態にチェンジしたわけよ。
ふとん半かぶりになりながら意識は確かだった横になった瞬間、「ビキビキビキー」と、来ました金縛り。
押さえつけられたと言うより、完璧に鋳型に入れられたように身動き1つ出来ない。
意識は確かだ。
先ほどポーズしたゲーム画面もTVにハッキリ写ってる。
するとドアから何だか黒い人影がやってくる。
うわ。
やめて。
泥棒か?
違う。
まさか幽霊か。
孤立無援絶望的恐怖と言うのを初めて体験した。
怖くて視線を合わさないようにする。
布団に入ろうにも俺の顔だけは出てて身動き出来ない状態。
ソイツは更に顔を近づけてきてニヤァと楽しそうに笑ってるのがわかる。
心臓バクバク。
でもまだ意識はある。
TVの方向に目をやると、ソイツの顔が見えそうになるので反対側を見る。
部屋のポスターも見える。
ソイツはそこから動く気配なかった。
それから1分ぐらいかな?
金縛りはそのままだが、そいつがいなくなった気がしたので思い切って横を見たんだ。
そしたら見たこともないベートーベンみたいな髪型したおっさんと言うか、まんまベートーベン。
それがドアの横に立ってて見下ろしてるのね。
そこで意識失った。
起きると汗びしょびしょでなんだか胸が痛い。
家族に話したが、夢でも見てたんだろって話終わりにされた。
胸の痛みを訴えて次の日は病院に行き、学校を休んだのをよく覚えてるよ。
結局高熱が出て1週間ダウンした。
あれはなんだったんだろう。