20年近く前、引っ越し屋のバイトのときに、別の営業所からドライバーがヘルプできた。
この人、霊感がめちゃくちゃ強いと言っていて、そういう話でお客さんのところまで盛り上がってた。
引っ越しするのは若い夫婦。
2才くらいの男の子。
子供はにこにこしていてすごく可愛い。
引っ越しの最中にもずっと笑っていた。
その家には動物が多くて、犬猫鳥蛇と動物の籠だけで12個だったかな、色んな動物がいた。
動物は引っ越しの荷物対象外なのでお客さんが運んだのだけど、引っ越し先の家に着いたら夫婦は先に籠を部屋にいれていて、やたらと動物の鳴き声がうるさい。子供もすごく泣いている。
日当たりもいいし、周りには田畑くらいしかないのに安くていい買い物だったと旦那が喜んでた。
若いのに金持ちすげぇって思った。
新居ではドライバーにカーテンと窓を開けろと真っ先に言われて、全部の部屋の窓を開けた。
照明つけてないしなんか薄暗いからそうだよなと思って、素直に従った。
荷物をほとんど運び込んだ後、納戸で洋箪笥を組み立てようとするも、なぜか30分かかっても終わらない。
電気がなくて暗いからしょうがないなと思いつつも、何度やっても微妙にずれてしまう。
ドライバーに「すいません」と謝って手伝ってもらったら、すぐ終わって家を出た。
帰り道で洋箪笥の件を謝ったら、「あの家、霊がうようよいて、あの納戸は光がなく構造上霊が集まる。俺はいやだからお前に行かせたけど、さすがに時間かかりすぎだからしょうがなく行ったんだよ」って言われた。
手元とか感覚が微妙に狂うみたいですね、そういう場所。