大学生時代、俺の彼女と高校からの友達のAとAの彼女Bの4人でファミレスで飯食ってた。
Bと会うのは初めてで、話をしていると、「霊が見える」、とかメンヘラな事を言ってた。
痛い子と付き合ってんなーとか心の中で思ってた。
で、話の流れで家の近所の廃屋に肝試しに行こうと言うことになった。
しかし、その廃屋は俺とAが高校の時に一家が夜逃げした家で、曰わくなんかなかった。
でも俺とAは話を合わせて一家心中があった家ってことにしてそこに入ることにした。
Aは実際Bの霊感を信じてなかった。
中にはいると案の定、Bが芝居を始める。
B:「子供がいる」
B:「怖い顔で見てる女の人がいる」
などなど・・・。
俺は心の中で「(夜逃げしたのは老夫婦だけどな)」と馬鹿にしていたが、突如俺の彼女が「違う違う違う違う」とつぶやき始めたと思うと奥の和室を指差して「ここ、ここ、ここ、ここ」と言い出した。
泣き出すB、焦点のあっていない俺の彼女、ドン引きの俺とA。
その後AはBを宥め、俺は彼女を引っ張って車で帰った。
悪乗りすぎだろ、と思ったが彼女とも日が浅かったのであまり色々言わなかった。
その後1ヶ月くらいで彼女とは別れた。
そして去年かな?覚えてる人は多いかと思うが100歳以上の高齢者で連絡が付かない云々のニュースあったよな。
それで市役所がその廃屋に住んでいるハズの老夫婦の高齢の母親の所在が見つからないって事で調査していた。
結局どこでお金をおろしてたで場所バレしたらしく老夫婦は見つかった。
しかし老夫婦の母親は居なかった。
その後の捜査で老夫婦が母親の年金目当てに、死んだ母親の死体を和室の床下に埋めて死んだことを隠したらしい。
で、罪悪感からかそこに住めなくなり、家を売ったら死体が掘りだされるかもしれない・・・ってことで、夜逃げしたそうだ。
老夫婦はただの罪悪感で逃げたのだろうか?
家が取り壊された今となれば、答えは闇の中だ。