私の実家は小さい店を経営しています。
Mさんという私より3つ年上の女性従業員さんが一人いて、その方は高校生の時にお母さんを亡くされています。
なので、私の母を本当の母のように慕っており、私の母もまた自分の娘のようにMさんを可愛がっていました。
私と妹も本当の姉妹のように仲良くしてもらっていて、いわゆる家族ぐるみのつき合いをしています。
私の母が急に亡くなったのは今から4年前の夏の夜でした。
翌朝、誰よりも早くMさんが駆けつけてくれました。
絶句したMさんが母の亡骸に駆け寄り、しばし無言の対面をしました。
親戚より早く来てくれたMさん。とても嬉しくてそして悲しくて・・・。
あ私と妹が「お母さん、Mさん来てくれたねー。」って母に語りかけた時でした。
突然、カーーーーーーンンンン・・・・・・・・・
仏壇の鐘が高く鳴り響いたのです。
びっくりして3人で顔を見合わせました。
勿論、誰も鐘には触っていませんし、その場には私たち3人以外誰もいませんでした。
その時の感情は言葉では言い表せないのですが、3人で抱き合って泣きました。
「あぁ、お母さんMさんが来てくれたの嬉しくって有難うって言ったんだね。」って私たちは頷き合いました。
それまでの私はオカルト話とか好きな方でしたが、実体験をしたこともなく半信半疑という感じでした。
ですが、その時に確信しました。
霊は本当に存在するのだ、と。
あの長ぁーい鐘の余韻はいまだに忘れられません・・・