保健室の先生・・・

不思議な話。
小学4年の時に起きたちょっと怖くて不思議な体験。

初夏の暖かい日だったと思う。
その日はあまりの眠気に2時間目が終わったら保健室へ保健委員を連れて、体調が悪いからと寝させてもらえるように頼みに行った。

保健室の先生は(かなりうろ覚えになるが)20代後半の黒髪ロングの切れ長の目をした細身の美人だった。
子供心にはそのくらいの年齢の女の人を見ると何故かドキドキしていた。

先生は俺が何度も仮病を使ってるので、疑っているようだった。
それでその頃は大人しくて真面目な保健委員を付き添いに連れて行くことにしていた。
一言、「本当に体調が悪そうでした」と言ってもらうために。

見事にベッドで休む許可を得て、保健委員には帰ってもらった。
程なくしてチャイムが鳴り、保健室には先生と俺だけになる。

生意気なガキだったけど女子には奥手だったので、何も話せず体温を計っていた。

当然ながら平熱をたたき出し、少し横になると言ってしきりのカーテンをしてベッドに仰向けになった。
すぐ眠れるのかと思ったが意外と寝付けない。
蒸し暑いし、あの保健室の固いシーツの感触が寝苦しさを助長させていた。

保健室は静かだった。
いや、静かすぎた。
目を閉じていたのだけど、ふと視線を感じた。

カーテンは隙間なく閉められているし、人の気配は無かった。

「!?」

驚いて声に出せなかった。
カーテンの上の隙間から切れ長の目が覗きこんでいた。

3秒位目が合っていたが、自分が仮病で寝ていることがバレるのが怖くて、すぐ横を向いて狸寝入りを決め込んだ。

その瞬間は保健室の先生だと思っていたけど、よくよく考えるとそんなに背の高い先生では無い。
椅子か何かに登って覗き込む手間をかける必要も無いだろうし。
それを考えると怖くて冷や汗をかき震えながらシーツに潜り込んだ。

早くチャイムが鳴ってくれ!
誰か来てくれ!

しかし3時間目は始まったばかり。
あまりの緊張と恐怖で俺は気を失ったんだと思う。

チャイムが聞こえ、すぐに保健室系女子が何人か入ってくる声が聞こえて胸をなでおろした。
生き延びた。
汗だくのままベッドから飛び降りカーテンを勢いよく開けた。
そこは無人の保健室だった。

時計もまだ3時間目の真ん中あたりだった。
よくわからないし、怖くなって一人でふらつきながら教室に戻った。

担任が「もう大丈夫なのか」と聞いた。
俺は「大丈夫です」と言ったがその時はブルブル震えていたと思う。

それから保健室には一切行かなくなった。
その先生にもそれ以降会った記憶はない。
ただの悪い夢だったのだろうと最近まで忘れていた。

この間の正月に同級生何人かと集まって当時の先生の話になった。
みんなが覚えてる保健室の先生は卒アルに写った5年生の時に来た後任の先生だった。

俺がいくら「黒髪の切れ長の目の」と言っても誰も思い出せなかった。
今もカーテンの横の隙間より、上の隙間に目が無いか確認してしまう。

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