逆に呼びにきた

カテゴリー「心霊・幽霊」

私が中学生の頃の体験です。

おじいちゃん、おばぁちゃんの家が千葉にありました。
小学生の頃から夏は一週間程、いとこと一緒におじいちゃんちに泊まりにいくのが恒例だったんです。
おじいちゃんはあまり喋らない人でしたが、たまにポリバケツのフタを紐つけて背中にしょって、丸坊主のテカテカ頭にシャンプーハットかぶって「カッパが出たぞー」なんて、ちょっとヒョウキンな事をする人でもありました。
私(実名:のりこ)を呼ぶ時は、「のんこぉ」って呼ばれてましたが、中学生になった時、そんなじぃちゃんは亡くなりました。

お葬式に出て、出棺も見届け、お骨もいれさせてもらいました。
学校もあるので私たち家族は東京に戻りました。
それから何日か経ち、49日が近付く頃、私が寝ていると、金縛りのようなものにあったんです。

なんだか日頃からよくなるのであまり気にしなかったのですが、その時はなんだかおかしいと思ったんです。
上向きに寝ていて、なんだか、体の中身だけが足元の方へずれてくような感じがしたのです。
怖くなって、無理矢理上半身だけ私は起こして座ってるような形になり、ふと違和感を感じ、振り向いたら私の体は、寝ていたんです。

慌てました。

「戻らなきゃ!」って思い起こした上半身を戻そうとした時、体の足元に黒い、ブラックホールみたいなものがあり、凄い勢いで魂が吸い込まれそうになったんです。

しかし早めに気付いたお陰か、吸い込まれることはなかったのですが、変わらず金縛り状態・・・。

「もぅやだもぅやだ」

「私はいかないよ!!」って言葉に出ないけどど叫びました。

すると・・・「なぁーんだぁ、のんこもだめかぁ」という、亡くなったおじいちゃんの声と共に、金縛りは解けました。
すぐさま母に泣き付いていき、全てを話しました。

母は私をなだめなた後、「おばぁちゃんのところにも来るんだって。お母さんが産まれる前に流産しちゃった赤ちゃん連れて、お前も来いよって夢に出るって」

鳥肌が立ちました。

あの奇妙なあの世への勧誘から三年後、私は高校生になりました。
その間には特に何事もなく、その日も、部活で疲れ果てて帰ってきて、お風呂に入り、早めに布団に入りました。

すぐに寝付けずにいると・・・また金縛りのようなものが襲ってきました。

なんだか胸がどんどん苦しくなってきて異変に気付きました。
苦しいというより、重たい・・・「絶対目を開けちゃいけない」と、咄嗟にそう思いました。

感覚が段々明確になってきました。
胸の上に何か乗ってる感じ。
正座で誰か座ってる感覚。

その正座している部分が、体重移動してくる、見たわけではないけれど、正座のまま前のめりになってきて、寝てる私の顔に、その胸の上にいるものの顔がどんどん近付いてくるんです。

息がかかるほどぐらいまで近付くと、また、座り直しながらもとの位置に戻る。
それを三回程繰り返したかと思います。

私はその恐怖から、パニック状態で、すがる気持ちでな「南無阿弥陀仏」、と念じてました。
すると、ぽんっと意識が飛び、気づいたら早朝になっていました。

私は例のごとく、母に泣き付きました。
幽霊などを信じない母が、真っ青になり「今日は千葉のじぃちゃんの命日なんだよ」といい、部活が忙しく、なかなかお墓参りに行かなかったので、逆に呼びにきたのかなぁと思います。

次の日に父、母と一緒にお墓へ行き、謝って来ました。

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