寄せ書きに残された未来

カテゴリー「心霊・幽霊」

同じ町内に子供の頃から素行が悪い男の子がいて、中学に入ってからは学校には来ないし、黒い噂もあったから接点はほとんどなかった。
学校にいるいわゆるヤンキー達も一目置いていた。
たまに彼が学校に来るとヤンキー達の態度が面白かった。

私はオタク系の冴えない女だったのに昔馴染みのせいか必ず話しかけられ困った。
しかも下の名前に姉(○○ねぇ)をつけた呼び名なので嫌でしょうがない。
で、卒業してから更に接点はなくなり、大学に上がった頃に彼の夢を見た。

夢で彼と花の咲く野原を歩いていて見晴らしのいい場所に出たとき、「じゃあね」と言うので私も握手して「ありがとね」と返した。
風が心地良くって気持ち良い夢なのに目覚めたら泣いていた。

もう忘れていた人物だったし、自分が泣いていた事にでびっくりしたが、初めての一人暮らし&新環境で少々まいっていた事もあり、無意識に昔を懐かしんだんだろうと思った。

夏休みの帰省で彼が亡くなった・・・と聞かされるんだけど、母に聞いたら例の夢の日よりずっと前で、よくよく考えると49日にあたる日だった。
その時に色々とビックリしたんだけど、一番度肝を抜かれたのは、母が部屋の整理をした時に出てきたという私が小学校5年の時のサイン帖メッセージの中に彼が「18で死に変わるぞ見送りはケッコーだ!」と書いてあった(ご丁寧に鶏の絵付)

今思うと中学の時に構ってくれてたのもイジメられやすい私への彼の親切心なのか。

偶然だとは思うけど「見送りは結構」と言っておきながら、自分で挨拶をしにきてくれたんだな~と感慨深くなってしまいました。

怖い話じゃない上に乱文&長文すみませんでした。

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