毎日プールサイドに立つ女

カテゴリー「心霊・幽霊」

私の母の家系は霊能体質で、例のごとく、私もよく霊というものを見たことはあるのですが、その中でも特別霊媒体質な従姉妹のKの話です。

Kは母の実家(祖父母宅)で家族(Kの父母)と祖父母と同居しています。
Kは引っ込み思案な性格ではあったけれど、スポーツ万能で友達も多かった。
中でも得意だったのは水泳。

中2になった夏、Kは何年も通っている水泳教室で「プールサイドに見たこともない女の人が立ってる」とKの母に話したそうです。
けれど、水泳教室の見学は普通は生徒の家族しか見にきません。
そこは小さい教室で、ましてや田舎。
何年も通っていれば身内であればある程度の顔は分かっています。

そして不思議な事がもう一つ。
「プールサイドに着衣のまま立っていた」こと。

最初はKも気にしなかったのですが、次の週も、また次の週もその女の人はそこに立っていたそうです。

夏休みに入り、毎週立っている女がそう気にならなくなってきた頃、Kは帰り道でその女とすれ違いました。

やっぱり気味悪いと思いながら「さようなら」と軽く会釈をしてKは帰ってきたそうです。
が、その夜、24時にはKを含む家族全員が就寝したにも関わらず、Kが3時を回って玄関から帰宅してきたのです。

Kの母がKを叱ろうと玄関まで行くと、ずぶ濡れのKがその場で倒れていたそうです。

それから一週間同じことが続きましたが、K自身に全く記憶がないことから、Kの母は夢遊病だと思い、病院に行くことになりました。

検査の結果は異常なし。
夢遊病ではないと診断されました。

そして、遂にはKの母親も気味が悪いとKを近くの霊能者だか拝み屋のところだかに連れて行きました。

すると、その霊能者は「このままだと娘さんの未来は目茶苦茶になる」と拝み始めたそうです。

そのお経?が終わるまでKは喉元を押えて「苦しい」とのたうち回ったそうですが、その日からKが夜中にずぶ濡れで帰って来るということはなくなったそうです。

後で知った話ですが、その年の丁度Kが女を見始めた頃、近くの川辺でバーベキューをしていた子供が足をすくわれて流され、助けようとした母親が子供の命を守って亡くなっていたそうです。

Kが見た女がその母親か否かは定かではありませんが・・・。

長文にお付き合い頂きましてありがとうございました。

この後、Kは様々なものに苦しみ、30歳近くになった今も嫁にはいけず、身内以外との接触は持たずひっそりと暮らしていますが、その話はまた機会があれば。

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