関節の角度が変な女

カテゴリー「心霊・幽霊」

もともと俺は心霊的な事に巻き込まれた事は少なかった。

例えば小さい頃何かを見たとか、一切なかった。
最初におかしいな?と思ったのは叔母と一緒にいる時だった。

それからちょくちょく他人を巻き込んで(俺だけじゃなくて一緒にいる人間も見たり、聞いたりしてしまう)しまうようになってしまった。
俺は叔母のせいだと今でも思ってるw

俺は幼い頃母と死別した後、祖父母の家に預けられた。
親父は仕事柄、日本各地への出張が多く、ほとんど顔を合わせる事も無く生活していた。
親父と顔を合わせるのは、たまに祖父母の家に顔を出す時、正月、それと年に一度の旅行の時だけだった。

その旅行はいつものメンバー。
親父、叔父、叔母、イトコ2名、俺である。
小学校3年生位だったと思う。
3年連続で同じ海、同じ宿に泊まった事があった。

そこの海は人が少なく、水も奇麗、遠浅で安全だった。
なにしろ側面というか背面というか浜辺から少しの距離に「砂丘」のようなものがあり、ダンボールやブルーシートなどを利用してサンドスキーの様な事が出来た。

初体験の俺たち子供組は喜んだ。
今思えば「子供が喜んでいる」という理由で3年連続同じ場所だったのかも知れない。

宿も3年連続同じ所だった。
宿といっても今思えば民宿だ。

古い平屋作りが一棟。
離れの二階建てが一棟。
離れの建物は階段が外についており、その階段を上ると二階入り口がある作りだった。

1年目、2年目は離れの建物二階に宿泊した。
10畳程一間。
内風呂は無く、トイレのみ。

3年目は平屋の方に初めて宿泊した。
10畳程の部屋が3つか4つ並んでいて、襖を隔てて別の家族がいるというプライバシーも何もない宿だった。

遊び疲れてさっさと眠りにつくと深夜肩を揺らされた。
叔母だった。

「◯◯ちゃん、トイレにつき合って。」

俺は寝ぼけたままつき合う事に。
昼間から出入りしている襖を空けようとしたら叔母に止められた。

「そっちは開けないで!(小声だけど大きい声?)こっちから!」と反対側の襖から部屋を出た。
なんでわざわざ遠回りするんだろう?と俺は不思議に思った。

トイレに付くと叔母は言った。

祖母:「あっちを見張ってて。何かあったら大きな声出さないで静かに呼んで」

そう難しい注文をされた「あっち」とは俺が開けようとした襖。
昼間出入りしていた襖へと続く廊下。

俺は言われた通り「あっち」を見張っていた。
大人を守るって感覚はなんだか一人前になったようで誇らしくもあった。

すると襖から誰か出て来た。
位置的にはウチの親戚グループだ。

女性だった。
3秒後位、オカシイと気づいた。

まず雰囲気が尋常じゃない。
腰をくの字に曲げている。

白装束で前の帯がはだけている。
関節の角度がオカシイ。
ウチの親戚で成人女性は叔母のみ。
しかもなんだか薄っぺらいんだ。
うまく言えないが・・・。

俺は後ずさりしながら女性トイレに進入。
叔母に声を掛けた「分かってる」叔母から返答があった。

帰りの車で叔母に聞いた。

あの時叔母はトイレに起つ為、昼間出入りしていた襖を開けようとしたらしい。
するとすぐ異変に気づいた。

隙間から明らかに様子のおかしい白装束の女性が立っていたとの事。
徐々に屈んで、中を覗こうとしていた事。
襖に手をベッタリ触れているのに襖が破けない事。

叔父はいつもの事で相手にしてくれない、娘は怖がる、親父は一応義兄。
俺にお鉢が回って来たと。
当然翌年からその海岸への旅行は無くなった。

それから2年程経った時、朝驚いた事がある。

「ズームイン◯」という番組でその海岸の特集が組まれていた。
目玉はもちろん「砂丘」映像を見ると、以前とは違い浜辺はギッシリの家族連れで賑わっていた。

おわり。

ブログランキング参加中!

鵺速では、以下のブログランキングに参加しています。

当サイトを気に入って頂けたり、体験談を読んでビビった時にポチってもらえるとサイト更新の励みになります!