絶望ともいえる恐怖を与えるモノ

カテゴリー「心霊・幽霊」

私の父方家系の男性陣は命に関わる大事故や大事件に何度も遭遇しているのだが、その度に無傷または軽い被害だけで済んでる豪運?の家系。

翻って私は最近まで人生で生死に関わる事件に遭遇したのは一度だけそれも出生時の話だった。

ところが最近生死に関わるといったら大袈裟だが一歩間違えたら洒落にならない事故に何度か遭遇し、その都度軽い被害で済むみたいな事が立て続けに起きた。
で昨日、諸般の事情から私は学校に泊まることになった。

ここから先身バレ防止のため若干フェイクを入れさせてもらう。

私が泊まったのは普段私や同期生や先輩が根城にしてる理科室みたいなとこ。
なぜ理科室みたいかという理由は追い追い説明するが、まぁそんな部屋だから他の教室に比べ結構広い教室なんだ。

でその理科室みたいな部屋は少し特殊で、まずその理科室内には更衣室って私達が呼ぶ二つの小部部屋ある。

そして理科室に入るには屋吹き抜けで繋がってる隣の準備室って呼ぶ部屋からじゃないと入れないんだ。
でなんで理科室みたいな部屋って呼んでるかと言うと、その部屋薬品を幾つか保管してて、その影響で24時間365日夏でも寒いくらい冷房をガンガンに入れてるんだ。

で、その部屋目茶苦茶寒いから同期生が寝袋と寒くないようにってバラクラーバ?とかいう銀行強盗が使いそうな目しか露出してない覆面と義理スーツ?とかいうモリ○ー変身セットみたいなの貸してくれて、それを身につけて更衣室で寝たんだ。

更衣室ってのはかなり狭く更にスズランテープやらなんやら様々な物が散乱してて横になって寝ようとすると、どーしても頭が更衣室からはみ出てしまう。

仕方ないから更衣室のドアを開け放し頭がはみ出る形で寝たんだ。

夜中、実際時計を見たわけじゃないから精確な時間は解らないが、感覚的には4~5時かな急に目が覚めた。

私は結構眠りが深い方なのでこんな時間に目が覚めたのに少し驚いて何となく辺りを見回したんだ。

で準備室の方に視線を移したらいた・・・。

なんて表現したら良いか解らないんだが、黒い何か?・・・そいつが準備室にいた。

後だしになるが、私は数年ある武道をやってて段位も習得してる身。
そのせいか試合で相対した時、相手の力量が感覚的にこいつには勝てるなとかこいつ強いなってのが何となく解るんだ。

その黒い何かはヤバかった。
何がヤバイかっていうと纏ってる気配ってのがかなり殺気だってる。

いやもっと直接的にいうやら、もっとまがまがしくて、とにかく人じゃない化け物で絶対に勝てないっていう印象を持たせた。

本当にあの時感じた恐怖を文字で表現するのが難しいが、とにかくとてつもない絶望ともいえる恐怖を感じた。

その黒い何かは準備室の方から理科室に入って来たんだよ。

もう恐怖がマッハ。
取り敢えず見つからないよう呼吸を浅く出来る限り気配を殺してた。

けど黒い何かは確実に私の方に来て遂に私の顔の前に来たんだ。
目の前に黒いナニカが来た時は、「あぁ私死ぬなぁ・・・」なんて考えてたんだが、黒い何かは私の目の前で急に止まったんだ。

どれくらい時間が経ったかは解らないが、とにかく私としては10分くらい。
実際にはもっと短かったかも知れないし、長かったかもしれないが、それくらい黒い何かは私の目の前にいた。

私の目の前にいたその黒い何かは何の前触れもなく急に引き換えし、準備室の方へ消えてった。

あれは本当に何だったんだ。

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