俺の家系は遡ればとある武将の血筋になるらしく、それが関係してると思う。
物心ついた時から霊体験はいくつかしてたんだけど、高校一年の時に嫌な気配、悪寒がして起きたんだ。
そしたら目の前に手が浮いている。
だいたい肘から先の両手。
それがいきなり俺の首を絞めてきた。
締められながらだんだんその手が人の形を成していき、見た感じ鎧武者だった。
ただし兜は無く素顔出してた。
40~50歳くらいの髷解いた小太りのおっさんだった。
おっさんに馬乗りで首を絞められていたのだが、そして首絞められながらおっさんがだんだん顔を近づけてきた。
で、俺もただ絞められるだけでなく抵抗して暴れてたんだが、その時偶然、おっさんの頭と俺の頭が接触。
おっさんの最後の瞬間かな、縛られて両手落とされる感じで斬られ、最後に首はねられた映像がいきなり頭の中に入ってきた。
その直後、おっさんは「似てるが違う」と言って消えた。
起きてから、親父と兄貴二人に話したら、「お前もあれ、見たか」と。
うちの家系の男は必ず見らしいけど、一回出てきたらそれっきりだと言われた。