私が夜逃げをした理由

カテゴリー「心霊・幽霊」

もう10年くらい前、住んでたアパートの1階にいる大家のおじさんが発狂した。

ある日の夜中、部屋に警察官が4、5人やってきて、「大家が嫁を殺したと言って出頭した。今から調べるので許可してくれ」と、言い出した。

結局、死体はなく、嫁は家出してただけで殺人は大家の妄想だったんだけど、大家は家に帰ってくる・・・。
殺人の妄想するような人物と一つ屋根の下で一晩過ごすことになった。
20歳の女子の心情を想像してほしい。
生きた心地がしなかった。

あまりに怖かったのでトイレで一晩過ごした。
朝になり、部屋でじっとしてると、大家から呼び出しの電話がきた。

なんかガス料金がどうとかで・・・断れない雰囲気。
仕方なく一階大家の部屋まで行くと、部屋の床一面に写真と賞状が敷き詰めてあり、それを一つ一つ無表情で説明し始めた。

「この家は実は地下室があってね。そこにも写真があるから一緒に行こう」

そう言われたところで我に返り、無我夢中で逃げた。

友人知人に頼んで、その日のうちに夜逃げした。
どさくさで転んで足の小指の骨折った。

本当に衝撃だった。

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