昨夜体験した話です。
怖いというよりは不思議な話なのですが、実話なのでこちらに書かせていただきます。
夜11時頃ベッドに入り1時過ぎにようやく眠りについたのですが、ふと目を覚ますと金縛りにかかっていました。
金縛りなんて中学生あたりから何度も経験していたので、驚くこともなくまたか・・・という感じ。
金縛りは数十秒で解けてまた眠りにつきましたが、目を覚ますとまた金縛りに・・・。
普段はこの時に赤ちゃんの鳴き声が聞こえることや、身体全体を上から物凄い勢いで圧迫されるなんてことがよくあるが、この日は何もなかった。
再び眠りにつくと、なにやら部屋が騒がしいのに気付いた。(数人が近くでひそひそ話をしている様だった)
もちろん部屋には自分以外だれも寝ていない。
この時まだ目は閉じたまま。
それと同時にセピア色の光が右の方から目というか頭?に入り込んできて、目をあけるとまたも金縛りにかかっていました。
目は半開きの状態からそれ以上開かず、部屋も暗かったので確認はできませんでしたが、ひそひそ話は確かに聞こえるし、何より今部屋に自分以外のなにかが居るという感覚がありました。
ひそひそ話は部屋の至るところから聞こえてくるのですが、どこからか大きく元気のある男の声で、「○○さんだ―!」と聞こえてきました。
状況がよく呑み込めず、放心状態でいると、仰向けで寝ている私の顔の右側からヌゥっと黒い影が現れました。
それは一見人間のような姿をしていたが、すぐに人ではない何かだとわかりました。
暗くてその者の色や形の細かいところまでは見ることができませんでしたが、まず身体はとても細く小さい(小学校低学年くらいの胴体をさらに細くした感じで、体のラインはやけに直線的だった)のに対して頭が異常にでかく、ごつい。
そして髪の毛は首ら辺まであり、軽いウェーブがかかっていた。
暗がりの中で不意に見えた目と口はまるで鬼の様でとても恐ろしかった。
そいつは俺に可愛らしい女性の声で語りかけてきた。
「もういってもいいよね?」
「もういくからね?」
「大丈夫だよね?」
「じゃあね。」
こんなことを、何度も何度も繰り返し語りかけてきた。
俺は初めにそいつの声を聞いた瞬間からこいつは悪い存在ではないし、敵意も感じないから安心だなと何故かそう思うことができた。
むしろ好意すら感じた。
なので、そいつの言葉に答えなければと思い言葉を発しようとするのだけれど口が動かないので上手くしゃべれない。
息だけがでる状態で、時折「アッ・・・」と声が漏れるだけ。(千と千尋のカオナシみたいな感じ)
その時、俺は右手のひじだけが動く事に気付いた。
何を思ったのか右手をそいつの顔の前に差し出して見ると、そいつは俺の手を両手で優しく握ってくれた。
やはりその手は細く小さくそして弱々しかったが、感触は人間のものと非常によく似ており温かく優しい感じがした。
そうしている間にも目の前のそいつは永遠と「もういってもいいよね?」などと言い続けている。
最後に「じゃあね」と言い残しそいつはスウッと俺の頭の方の壁へと消えてしまった。
今思うとそいつの話し方は俺の事をよく知っているような、昔からずっと俺のそばに居てくれた様なそんな感じだった。
気が付くと、さっきまで聞こえていたひそひそ話はいつの間にか止んでいて、金縛りも解け、部屋は元どおり静まりかえっていた。
たった今起きた出来事が信じられず方針状態にあったのだけれど、すぐ我にかえって時計を見ると2時ちょうどだった。
こんな馬鹿みたいな話、信じてもらえるとは思ってないけど本当に体験した話なので記憶が鮮明な内に書かせて頂きました。
今のところ話かけてきたそれに心辺りはないです。
あと何故か昨夜の事を思い出すと悲しく涙が出てきます。
ちなみに霊感などは全くないです。