看護婦さん教えてくれなかった

AV仕様の最強媚薬・エロティカセブン

媚薬・エロティカセブン

もう10数年前の話なのです。
当時私は女子高生で、良性の腫瘍を取り除く手術をするために、2~3週間ぐらい入院しました。
そして入院初日のことでした。

入院が始まり、身の整理を一通りやった後、レントゲンやら尿検査やら血液検査やら検査まみれで・・・その日はぐったりしてしまいました。

9時消灯で電気が消えると言われたとき、『そんな時間で寝られるかぁ~~~!』と思いきや、消灯と同時に高いびきで眠りこけました。

目が覚めたのは何時だったのか・・・覚えていません。
2人部屋の廊下側のベッドで寝ていたのですが、窓際のベッドから話し声がうるさくて目が覚めたんです。

『おぉ!幽霊か!』と、正直期待したんです。
今考えれば馬鹿な考えだったのですが・・・。

でも、それはなんて事はなく、テレビの音でした。
どこかのチャンネルでトークショーでもやっているかのような音。
話の内容までは聞こえてこず、何だか人のひそひそ声が静かな病室に雑音のように聞こえて耳障りでした。

耳を押さえて背を向けて、そのまま寝てしまおうと思ったんです。
でも根っから夜行性の私。
9時から寝たというのもあって、全然眠くならないんです。

看護婦さんに言おうか・・・。
それとも私がカーテン開けて文句を言おうか・・・。
悩みましたが、入院初日から問題起こして問題児のレッテルを貼られるのもイヤなので、今日は一日我慢して、これからもこれが続くようなら文句を言おうと心に決めました。
でも、やっぱりイヤなモノはイヤで、私は思わず思わせぶりな大きなため息を付いたんです。

その瞬間でした。
その隣のベッドから「ククッ」と、押し殺したような笑い声が聞こえたんです。

『うぁ!』と思いました。
『テレビ見て笑ってるよ!』と・・・。

思わず文句を言ってやろうかとそのベッドのある方のカーテンを睨み付けたとき、カーテンが透けてテレビの明かりがチカチカと光る中、隣のベッドの主がベッドから身を起こしたのが、影になって見えました。

その影が黒に近い赤いスリッパを履くのをカーテンの下から確認できました。
そのままトイレに行くのかと思ったら、スリッパを履き、そのまま前に突進してくるのです。
ゆっくりゆっくりと。

滑るように一歩を踏み出し、本当にゆっくりと前に進んで来るんです。
私と隣のベッドの間には、境界線のように引かれているカーテンがあります。
そこに向かって、ゆっくりゆっくりと赤いスリッパが迫ってきます。

赤いスリッパの主はやがてカーテンに当たりました。
ふわっとその人にカーテンが張り付きます。

想像できますか?
カーテンの凹凸で人の形がわかるのを・・・。

背の高さはもとより、鼻の高さ、おでこの高さ、二つの胸の山、身体全体の凹凸が、ぺったりと張り付いたカーテンを通じて見えるのです。

私が恐怖に縛られ悲鳴すら上げられず、それ以上前に来ないでと、思う暇すらなくその赤いスリッパの主を見上げていました。

赤いスリッパの主は進むのをやめました。
しかし今度は両手を真っ直ぐだんだんゆっくりと上に持ち上げていくのです。
カーテンはその両手にかかったまま、一緒に上へと持ち上げられていきます。

クリーム色で赤い水玉をあしらったネグリジェが徐々に下から見えてきました。
赤いスリッパの主は、真っ赤な前掛けを掛けてました。

よく見ると・・・その真っ赤なスリッパも、赤い水玉のネグリジェも、真っ赤な前掛けも、全部血の色だったのです。
徐々に上げられる手は、私に向けられて、またゆっくりゆっくりと歩を進めて・・・悲鳴・・・というよりも、金切り声を上げて失神しました。

次の日の朝、目が覚めたら別の個室の病室で寝ていました。
目が覚めた瞬間、すぐにナースコールを押しまくって、みっともないのを通り越して看護婦さんに泣きつき、全部話ました。

その日から私は、今まで居た2部屋からかなり離れた6人部屋に移動となり、夜は睡眠薬、昼間は騒がしいおばちゃん達にホッっとさせてもらって、無事退院できました。

結局、あの隣のベッドで何があったのかは教えてくれませんでした。
でも笑いもせず、ちゃんと話を聞いてくれた看護婦さんは、きっと何かを知っていたのでしょうね。

話は以上です。
本来なら、あの病室でむごったらしい死に方をした人がいて・・・と、話すべきなのでしょうが、尻切れトンボのようで話が終わってしまい、申し訳ないですが、これがすべてです。

追記するなら、寝る前には確かに隣ベッドに人はいたのです。
普通のパジャマを着た、かなりのおばあちゃんだったはずなんですが。
ネグリジェなんか着せたら、それこそ怖そうな・・・。

以上です。
失礼しました。

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