呪いのように同じ言葉を

AV仕様の最強媚薬・エロティカセブン

媚薬・エロティカセブン

教授から聞いた、前に働いていた大学での話。

仕事柄夜中まで残ることが多く、その日も夜遅くまで学生の研究に付き合っていたらしい。
片付けが終わって帰ろうとしたころには、もう夜中の1時頃だったそうだ。
遅い時間だったので、学生を先に帰らせて、研究の施錠は教授がすることにしたんだと。
研究室も施錠し、自室の鍵を閉めていると、後ろから「教授・・・」と呼ばれたらしい。

先に帰らせた学生が戻ってきたのだと思い、「どうした、忘れ物か?」と声の方へ振り返ると、誰も居なかった。
不思議に思っていると、教授の携帯電話が鳴った。
電話は公衆電話からだった。

『虫の知らせか』

そう思いつつ、さっきまで一緒にいた学生からだ、と思い電話に出た。

教授:「もしもし、◯◯か?」

学生:「あれ、教授、どうして分かったんですか?」

何か違和感を感じたが、教授はあまり気にせず続けた。

教授:「いや、なんとなくそんな気がしただけだ」

学生:「さすがですね!」

教授:「で、どうしたんだ?」

学生:「私、携帯をおいて行っちゃったかもしれないんです、確認だけしてもらってもいいですか?そこにあるならそれでいいんですけど・・・」

教授をこき使うなんてとんでもないヤツだ、と思いつつも携帯電話を探してやることにした。

教授:「で、どのあたりなんだ?」

学生:「多分研究室だと思います!すみません、鍵を開けてもらえますか?」

教授:「ああ、鍵はまだ持っているから問題無い」

学生:「よかったです」

教授は研究室のドアの前に立ち、ポケットに入れた鍵を手探りで探した。

教授:「で、どのあたりなんだ?」

学生:「机の引き出しだと思います」

教授は鍵を見つけ、鍵穴に差し込んだ。途端、背筋に寒気が走り、嫌な予感がした。

学生:「教授、はやく開けてくださいよ」

教授:「・・・ああ」

教授は少し考えた後、鍵は開けずにそのまま抜き、ドアを揺らして音を立ててみた。
電話の相手に聞こえるくらい大きな音が鳴ったはずだ。

教授:「今研究室に入ったよ、どの机の引き出しだ?」

学生:「・・・まだ開いてませんよ」

教授:「いいや、開けて入ったよ、今君の実験デスクの前だ」

学生:「早く開けてくださいよ」

教授:「右の引き出しを開けたよ、君の携帯電話を見つけた」

学生:「だから早く開けてくださいよ」

教授:「君は生協の公衆電話の所かい?」

学生:「開けろって言ってんだろ」

教授:「君は誰だ?」

学生:「・・・・・・」

教授:「今どこに居るんだい?」

学生:「・・・・・・あんたの目の前だよ!」

電話口から、学生の声とは明らかに違う、低い声が響いた。
そして途端、研究室のドアが激しく揺れた。
目の前でドアはドンドンと大きな音が鳴り響き、廊下中に音が響いている。

学生:「出せ、出せ、出せ、出せ、出せ、出せ出せ出せ出せ出せ・・・」

携帯電話から聞こえる声は、呪いのように同じ言葉を繰り返した。
マズイと思った教授は電話を切り、研究室を後にし、一目散に家まで帰った。

電話での違和感は、教授の呼び方だったらしい。その学生はいつも教授のことを『先生』と呼んでいた。
後日、昨夜遅くまで一緒に残っていた生徒に聞いてみたところ、「そんな電話してませんよ、第一、先生にそんな失礼なこと頼みません」とのこと。

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