恐いというかちょっと不思議な話。
友人Hの実家は15年前、今の場所に念願の家を建てて引っ越して来たんだけど、Hは前のボロな借家もとても好きだったんで、帰省する度に寄っては思い出に浸ったりしてたんだそーです。
ある日、やっぱり前の借家に寄ってみたんだけど、これが駐車場になっちゃってた。
ずっと空家だったし、相当ボロだったから、いつか取り壊されるだろうとは思っていたけど、一体いつのまに・・・あーあ。
その時たまたま隣家のおじさんが庭木に水をやっていたので、何時取り壊されたか聞こうと思って声をかけた。
そのおじさんはHが引っ越す前からそこにいた人で、Hのことを覚えていて、懐かし話にひとしきり花が咲いた。
で、いつ取り壊されたんですか?と聞いた。
「え?君が引っ越してって、すぐだったよ?一年後くらいかな?」
「は??」
・・・15年間、Hが見に行っていたものは一体。
仲間内ではそのおじさんの記憶違いの線が濃厚と言われてますが、なにしろHの名前や細かい昔話もよく覚えてて、しっかりしたおじさんだったそうなので、それもなんか・・・。