むしろやさしい声だった

カテゴリー「不思議体験」

この間、本当にあった話。
実話だからオチとかないけど・・・。

友人と酒飲みに行ったのよ、くだらない話をしながら飲んで。
気づいたらみんなフラフラなのねw

で、そのまま外でて、次どうするか~とかいいながら歩いてたの。
そのころたしか夜の11時くらい。
そしたらいきなり、友人のAがすっころんだのよ。

「これだよ酔っ払いは~」とかいいながら引き起こそうとしたんだけど、なにを意地張ってるんだかなかなか起き上がろうとしない。

最初は笑ってたけど、道路のど真ん中だからちょっと声を荒げて、「いい加減にしろよ」って言ったわけ。

でもよく見ると、そいつの様子がおかしいんだ。
いや、いきなり道路で横になってる時点ですでにおかしかったんだけど・・・なんていうか、おびえてる感じ?
しかも前方一点を見つめて・・・。

なんだろうと思って、そこにいた一同目を向けてみたらさ。

向こうからおばあさんが歩いてくるの。
俺のイメージで申し訳ないんだけど、「たったいままで山菜採りしてきました~」みたいなカッコで。

夜の11時過ぎに、関東圏の繁華街のど真ん中で、よ。
泥にまみれた割烹着(?)みたいの着て、背中にかご背負って手に鎌もって。

さすがにものすごい違和感なわけだ・・・。

しかし、なんでかほかの通行人たちはその婆様に気づいていないっぽい。
一応あたらないように歩いてんだけど、わざわざよけている感じはしない。

俺たちもう言葉無くして、ただただ見ていたらさ、おばあさん俺たちに背を向けて歩き出した。
さすがについていくとかあとをつけるとかそういう勇気はなかったけ・・・。
で、やっと倒れてた友人も起き上がって話はじめたと思ったら呼ばれたんだって、その変なおおばあさんに友人の名前を。

ちなみに俺たち5人でいたんだけど、順番に4人、名前をいったところでどっかいっちゃったんだって。

声が聞こえてたのは倒れてた友人だけ。
声はイヤな感じの声じゃなくて、むしろやさしい声だったそう。

その後、それが原因かはわからないが、名前を呼ばれた4人にはいいことが少しずつだけどあった。

ていってもライブが成功したとか、彼女ができたとかその程度だけどね。
・・・でもさ、当人にすりゃそりゃあ不幸よりはぜんぜんうれしいじゃない。

まぁその前にいろいろ準備というか、布石は打ってるから、それがうまくいっただけなのかも知んないけど。

とりあえず、そのばあさんに(俺たちは間接的にだけど)遭遇してから、確かにいいことが続いてる。

倒れてたAも、今となっては意外といい存在だったのかもね~なんていってるw

でもさ、そうなってくると気になるのがさ・・・。
最後まで名前を呼ばれなかった、友人B。

そいつだけ、なんか大怪我とか事故とかあればなんとなくこの話にもオチはつくんだけど、なーんもないの、大成功もなければ大失敗もない。

ただ、あのおばあさんが何者だったのか、とかはそいつの動向をみて定義付けようと思ってる。

しまらなくてごめんけど、本当にあったお話。

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