よく怖い話で、「昨日までいた彼女の存在がそっくり消えた」とか「昔の友達に関しての記憶が自分以外ない」とかあるけど、それと同じ現象を、私も体験しました。
糖質だと思ってくれるなら思って貰って構わないです。
2年前出産しました。
三人目の子なんだけど、二人目を産んだ時に『頚管裂傷』って症状(赤ちゃんの身体で膣が裂ける)に見舞われて、その時も裂けたから、自分は赤ちゃんを確認した後すぐ、手術を受けました。
頚管裂傷って普通は数ミリから数センチで、指で押さえて止血(膣も粘膜だから鼻血と同じ処置)なんだけど、自分は二人目の時、子宮口から膣口までさくっと裂けて縫ってたから、今回も大事を取って縫って貰ったんです。
その後一日経ってから赤ちゃんと対面。
赤ちゃんは久し振り(6年ぶり)だったからすごく嬉しくてかわいくて、めちゃめちゃ可愛がりました。
上の子2人も可愛がってて、すっごい大事にしてました。
そんで生まれて1年近くたった冬に、私はインフルエンザになったんだけど、子ども達に感染するといけないから、ひとり隔離されて三日くらい寝てました。
で、起きたら赤ちゃんがいない・・・。
おかしいなぁ、と思って家族に聞いたら、「赤ちゃんなんかいない」って。
だってインフルエンザになる前までちゃんと一緒に生活してて、みんなも可愛がってたじゃん?
熱があるからって医者に行く前、お母に赤ちゃん宜しく、って言ったじゃん?
って、こっちはパニックなんだけど、「熱で変な夢みたんだろー」って。
赤ちゃんを寝かせてたはずのベビーベッドも、押し入れの奥に仕舞ってあるし、赤ちゃんの服とかおむつとかおもちゃとか、一切ない。
私がおかしくなったのか、熱出してる間になんかあったのか、パニックで家族に何度も赤ちゃんについて聞いたら、だんだん気味悪がられて、そのうちダンナが教えてくれました。
赤ちゃんは生まれた時産声が上がらなくて、調べたら肺に疾患があって、すぐ人工呼吸器つけたけど、自分が手術してもらって麻酔で寝てる間に亡くなっていました。
先生や助産師さん、メンタル担当の看護師さんが説明をして、私も納得してたし、お葬式もしただろ、って。
私は赤ちゃんを抱いてチャイルドシートに乗せたのも覚えてるし、毎日赤ちゃんと楽しく暮らしてた記憶があるんです。
でも、赤ちゃんが生まれた後のアルバムを見ても、赤ちゃんは写ってないんです。
赤ちゃんはやっぱり、私と一緒に退院はしてなかったんですね。
今思うと。
だんだん落ち着いてくると、赤ちゃんの葬式のことも思い出したし、赤ちゃんが死んだって聞かされて、悲しくてパニックになった時の気持ちも思い出してきました。
亡くなった赤ちゃんに対して、自分がその事実を受け入れてなかったことを、申し訳なく思うようになりました。
家族は、「インフルエンザの熱(40度近くあった)でうなされて、幻覚みたいなものを見たんじゃないか」って言ってくれたけど。
赤ちゃんが生まれる前に買った育児日記に、赤ちゃんとの毎日が、書いてあるんですよね・・・・・・。
体重や身長は書いてないし、三ヶ月検診とか半年検診とかについても、『問題なし』って書いてあります。
それは多分、成長を直にみてないからなんでしょうね。
だけど家族の知らないところで、自分は赤ちゃんが生きてるんだ、って生活を送ってたんだな・・・・・・って、自分で自分が怖くなりました。
確実にあの間、自分は狂ってたと言われても仕方ないし、狂ってたと思います。
落ち着いてから、近所の信頼出来る友達ママに話をしたら、「時々、赤ちゃんの話してた」って言われた。
赤ちゃんが亡くなったことはその友達も知ってたから、話を合わせてくれてたみたいです。
「暑いから赤ちゃんの外出を控えてる」とか「赤ちゃんが風邪気味だからお母に預けてきた」とか言いながら、幼稚園のPTAに参加してたんだって。
・・・てことは、もしかしたら、インフルエンザの熱で幻覚見たんじゃないか、って言ってくれてる家族も、私と『赤ちゃん』の生活に、黙って付き合ってくれてたんじゃないだろうか、と思います。
確認してないけど・・・・・・もしそうだとしたら、当時小学校1年と幼稚園だった上の子2人が、どんな気持ちでそんな母親を見てたかとか考えると、申し訳ないやら怖いやらです。
でも今でも、赤ちゃん抱っこしてる感覚とか、赤ちゃんがおっぱい飲んでる感覚とか、
あれは現実だったんじゃないか、と思う事もあります。
まだ狂ってるのかもしれないです。