一昨年くらいの出来事。
家族で祖母の墓参りに行く予定だったんだけど、自分は行けなくなってしまい仕方ないから外出先で1人手を合わせていた。
気持ちだけでも墓参りを、と思い目を閉じて婆ちゃんの墓を思い浮かべたんだけど何やら墓の前に動く影が見える。
何だこれ?と(脳内で)よく目を凝らしてみると、なんとしゃがんで一心不乱に墓の掃除をする母親だった。
脳内イメージのわりにリアルで面白いなぁと思った私は試しに目の前にいる母親の肩をトン、トンと2回叩いてみた。
すると母親がグワッと動き、その瞬間一気に現実へと引き戻された。
短時間だったのに物凄い脱力感ですんごい疲れたのをいまだに覚えている。
脳内イメージなんかに力入れすぎて疲れるとか・・・と苦笑いしながら帰宅すると既にリビングでまったりしている母親がいた。
「婆ちゃんの墓参りは行ったの?」と聞くと、「あぁ行った行ったー」と呑気な返事が返ってきた。
「もしかして夕方5時前後?」と聞くとそうだという。
それはまさに自分が手を合わせていた時間で、まさかまさかと思いつつ「その時、右肩叩かれなかった?」と聞いてみると急に母親の顔色が変わった。
「そう!叩かれた!このあたしが背後取られたの!」とキレる母。
恐る恐る「叩かれた回数は2回だったり?」と聞くと「そう!2回!って、え?犯人お前かよ!思わず祓っちゃったよ」と笑い出した。
話を訊くと、掃除中にいきなり背後に立たれる気配を感じ、肩を叩かれたもんだから思わず「誰だ!」と振り返ったけど後ろには誰もおらず、既に気配も消えていたらしい。
幽体離脱なのか何なのか分からないけど、とても不思議な体験でした。
それにしてもうちの母親、実の娘まで祓うとは容赦ないっす・・・。