僕らのこの金は返してくれるんですね?

幽霊などは一切出て来ない上にちょっと長いです。
苦手な方はスルーして下さい。
実話なので時間や視点などは若干フェイクを入れてます。
ご了承下さい。

場所は関西某所。
知り合いの女の子がウチに彼氏を連れて来た。
まだ20歳そこそこの彼女だが結婚するとかでかなりイチャイチャしてたのを覚えてる。

私が引っかかったのは彼氏の風体だった。
白シャツに黒のパンツ姿なのだがどう見ても80年代、懐かしいバブルの頃を彷彿とさせる雰囲気と言動だ。
彼の仕事も聞いたのだが何してるかイマイチ理解出来なかった。

彼女はワガママに育ったせいか持ち物も男もブランド好きで、今までも共通の知人から色々と芳しくない逸話を聞いてきていた。

それからしばらくして2人は結婚し彼女は妊娠したと聞いたが・・・。
数年後の先日、共通の知人が私を暗い顔で尋ねて来たて、「あの2人は亡くなった」と・・・。

事件が起きたのは某駅前の高級マンションに新居を構えたあのカップルの家。
臨月の彼女の側頭部にボウガンを打ち込み、旦那は部屋にあった健康器具だかに紐をかけて首をくくっていたそうだ。

第一発見者は彼女の両親、その日2人と食事する約束だったが時間になっても現れない上に電話しても出ない2人を心配して新居まで尋ねて来たそうだ。
凄惨な修羅場を発見してしまったご両親の気持ちを察すると、言葉が出ない・・・。

警察の調べはかなり綿密だったらしく、前日に2人に会って食事した知人まで事情を聞かれたそうだ。
が、その知人には2人が死ぬ理由が全く思い当たらなかったそうだ。
その時までは。

やがて警察の調べが進むにつれ、旦那に借金がある事が判明した。
百や二百どころではない、警察も把握し切れて無い様子だったそうだからかなりの額だろう。

旦那は借金を嫁さんにひた隠しに隠して贅沢な暮らしを続けていたようだった。
なぜなら前日訪れた知人が見た2人の食卓には高級なワインと見るからに高級な食材をふんだんに使った料理が並べられていたそうだから。

勿論、借金の事実が発覚する前から他殺の線も疑われておりマンションの監視カメラの画像や凶器の入手先などが入念に捜査された。

紐は事件数日前に彼氏が購入した・・・購入先のホームセンターの防犯カメラにはっきりと写っていたらしい。
マンションの防犯カメラには怪しい人影も見当たらないように思われたが、ただ彼女を射殺したボウガンの入手先だけは掴めなかった。

やがて警察から2人の遺体が返され、両家は合同で葬儀を営む事になったがその日が第二の修羅場だった。
細身のスーツに尖り靴を履いたいかにもな髪型をした今時の若い男が、手に手に旦那が振り出した借用書(と称する紙)を携えてワラワラワラワラと現れたそうだ。
それらはいずれも全て10万以下の額面だったらしい。
彼らは葬儀の受付に「僕らのこの金は返してくれるんですね?」と申し立てたそうだ。

すると異変を聞きつけた旦那の父親が逆上し暴れ出した。
手近に居た男から借用書をひったくると息子の棺桶に向かって走り寄った。

『お前はこんな借金で死ぬようなヤツじゃないな?』

『金ならワシがどうにかしてやったんや!』

棺の蓋を開けて息子の顔にその借用書を突きつけた。
この騒ぎで場内は阿鼻叫喚(あびきょうかん)、特にそれまで気丈に振る舞っていた嫁さんの両親は大変な取り乱し様だったそうだ。
※【阿鼻叫喚】非常な辛苦の中で号泣し、救いを求めるさま

やがてどうにか落ち着いた父親と借用書軍団の間で協議がなされ軍団は帰って行ったそうだが、会場は何とも言えない異様な雰囲気だけが残ったとか。
だがこの話にはまだ続きがあった。

亡くなった嫁さんは某SNSに参加していた。
彼女が亡くなってからは当然ページは放置されていたが、そのSNS繋がりの友人から聞いた話。

亡くなったはずの嫁さんから突如ミニメールが来たそうだ。
内容は『私は彼女(亡くなった嫁)の友人です』

『彼女の両親の許可を得てアクセスしています』

『故人を偲ぶ為に彼女の遺品を販売致しますurlはこちら(略』

『また2人の部屋(注・事件現場)を私が借り管理しています』

『ご希望の方はいつでも2人に会いに来て下さい』

以上で私の話は終わりです。

色々謎の多い事件で後味があまりにも悪いので吐き出させて貰いました。
ご不快に思った方には失礼しました。

先日また別の知り合いが20代半ばで変死しました。
関係無いとは思いますが、立て続けなので多少弱っています。

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