深夜2時39分のバス

カテゴリー「不思議体験」

高校一年の今頃、週末に友達の家に泊まった。
夜中、公園の池の魚の話になって、見に行くことになった。

その途中に少し大きめの十字路があるんだけど、そこで路線バスが東の方角から来て左折して駅方向へ行った。
青白い室内灯に照らされたバスの中には乗客がある程度いて、みんな俺たちの方を向いていた。

こんな時間にバスが通るはずないだろと思って携帯を見たら2時39分だった。
そもそもそのバスは東側の道を絶対に通らない(その先数百メートルで行き止まり)。

友達は明らかに見ていたんだけど、全然口を開かない。
そんで、公園の広場でいきなり「バスってこの時間も回送してんだね」って言い出した。

だから俺も「新人の運転手さんが練習してたんだろうね、ビビったー」って言っといた。

たまに遅くなってその道通ったりしたら思い出してたんだけど、あまりに雰囲気が幻想的だったし、友達もその話しないから夢か現実かあいまいになってた。

それでこの前、久しぶりの飲み会でその話になった。

友達いわく、「あの時バスに客いたんだよね。お前見てなかったみたいだから言えなかったけどさ」

周りの友達は撮影だったんじゃねーの?寝ぼけてたんじゃねーの?と笑っていた。

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