JR北陸線虎姫-長浜間、長浜市内のJR北陸線虎姫-長浜間で新快速電車が非常ブレーキをかけて停車した。
運転士が「線路内に人影を認めた」ためだが、現場に人はいなかった。
電車にも線路にも異変は見つからず、関係者は「いったい何があったのか?」と首をひねっている。
JR西日本によると、近江塩津発播州赤穂行き新快速(4両)が虎姫駅を発車して1キロ余り南の姉川を渡り、時速約100キロで長浜へ向けて走行中に「人影」を発見し、長沢踏切を過ぎたあたりで停車した。
運転士(27)は「線路左側に男性らしい40~50歳くらいの人が立っていた。非常ブレーキをかけたが間に合わず、電車の左前角付近にぶつかり、ドンという音がした」と申告。
ぶつかった時、速度は落ちていたとみられるという。
湖北地域消防本部(長浜市)から救急車が出動したが負傷者はいなかった。
長浜署が車体や線路などを調べたが、へこみや血痕などぶつかったような跡はなかった。
約80人の乗客を乗せた電車は約1時後に発車した。
周囲は水田や草地が広がる田園地帯。
JRと長浜署、消防から計27人が出て、改めて一帯を調べ直したが、異変の痕跡はなかった。
長浜署は、痕跡がない以上、調べようがないといい、JRは「何が起きたのか分からない。珍しい事態だ」と不思議がっている。