東京某区の持ち物の自然の家が軽井沢にある。
建物の周りは他の建物もなく、ひたすら森で、ベランダもないので部屋から外へは出られない。
そこには区内の子供達には有名なあかずの間があって、真偽の程不明だけど幽霊が出るとか。
小学生の頃は担任があえてその部屋で怪談話をして、子供は殆ど泣きべそをかき、担任を恨んだものだ。
そして中学の頃。
あかずの間とか子供騙しだよねwと強がる子や信じる子、半々ではあるけど、小学校が違った友達も皆同じ部屋をあかずの間と呼んでたから、区内共通なんだなーと改めて思う。
そしてその日の晩。
6人部屋で、寝付けず女同士喋っていた。
ふと窓を見ると、閉めた筈のカーテンが少し開いていて、そこから何か見えた。
よく目凝らして見ると、真っ青な中年の顔がこちらを見るでもなく、ただひたすら真っ直ぐを見据えていた。
友達にも言えず、布団を被って寝たふりをし、そのまま翌朝を迎える。
朝、朝食の為に食堂へいくと、隣の部屋の女の子たちが皆大泣きをしながら先生に何か訴えている。
聞くと、造り付けの四段ある棚へ人が吸い込まれて行くのを皆で見たそうだ。
私が顔を見たのと同時刻に・・・。
ちなみに、朝明るくなってから、その顔の見えた窓のとこに行くも、とても表に人が立てる場所はおろか、配管すらなく、なによりそこは3階部だったんだよね。
人どころか動物すら登ってこられないって言ってたよ。
私が見た真っ青な中年の顔と、隣の部屋の吸い込まれていった人は関係あるのかな。
そして私達の部屋はあかずの間の隣部屋でした。
吸い込まれた人?の部屋は、隣と書いたけど、あかずの間を挟んでの隣、つまり【私】【あかず】【吸込】って感じね。