罪悪感から解放された

カテゴリー「不思議体験」

13年前、出張で柳川の田舎町にに電車とバスを乗り継いで行った。
仕事が終わって雨が降る中バス停までの帰り道。
片側1車線の県道が偉く渋滞している。

先頭まで行って見ると、未だ目も開かない位の子猫が道のド真ん中をヨロヨロ歩いている。
先頭の車の若いカップルは抜いたら轢きそうで抜けないのだ。

自分は咄嗟に子猫を拾い上げて抱いた。
カップルは感謝の言葉を残して去って行き、勿論渋滞も解消された。

子猫は開いてるのかも怪しい瞳で、自分の顔を見ながら「ニャウニャウ」鳴いていた。
何かを訴え掛ける様に・・・。

それからは”連れて帰ろうか?”とか30分ほど色々悩んだのだが、仕事途中だったのと、電車に乗せないといけない。
最終的には近所にあった倉庫で大型犬を飼ってたから、犬から十数メートル離れた雨を凌げて濡れない様な暖かそうな場所に子猫を置いてきた。
罪悪感と共に・・・。
「ゴメンね飼ってあげられない、犬が優しくて生き延びられるといいね」と思いながら・・・。

それから13年程経った一昨日、不思議な夢を見た。
自室に一匹の錆色の野良猫が入って来た。
「ダメだよ」と外に出すけど、部屋に戻ったらまた居る。
自分にじゃれ付いてきたり、自分の傍で遊んでいた。

何度外に出しても部屋に戻ったら居て拉致が空かないので好きな様にさせた。
するといつの間にか十匹近くの猫が居て大人しく自分の傍で寝ていた。
錆色の猫は相変わらず遊んでいる。

数十年の人生で猫の夢を見たのは始めてだったので、人に話して見た。
するとその人は「動物って死ぬ時にお礼を言いに来る事が有るらしいよ。きっとその夢は13年前にあなたが助けた猫があの時は助けてくれてありがとう、あなたのお陰で13年も生きる事ができたよ、ってお礼を言いに来たんだよ」と言ってくれた。
もう・・・ホロっと来た「生きててくれて良かった・・・・」と。

と、そんな話です。

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