寺の息子だった担任

カテゴリー「不思議体験」

うちは親父が自営業者だから、毎年豊川稲荷までお参りしに行くんだわ。

中学んとき、担任が寺の息子だったんだけど、なにか見えてたのか、「お前ん家、お稲荷さんに世話んなってるのか?」って言われた事がある。

初対面でなんか視線が動く人だな・・・って思ってたらその一言。

吃驚したよ。

あのとき、先生にはなにが見えてたんだろうなあ・・・。
その豊川稲荷の神使さんに、俺の双子の片割れは助けてもらったらしい。
実は借りた部屋が悪かったのか、兄弟三人(年子の兄貴に、双子の俺・弟)で、仲良く”怖いもの”に襲われてた。

ある日の真夜中、俺はぼんやり目が覚めた。
そしたらさ、隣で寝てた弟がむくりと起き上がって、ベランダの戸をカリカリ引っ掻くの。
しきりに、「行かなきゃ・・・行かなきゃ・・・」ってブツブツ呟いてた。

ゾッとして、一気に目が覚めた。
まさに冷水を浴びせられた気分。

声かけたら、弟は、今度は玄関へ歩き出した。
「あっちから行こう・・・」って。

弟がなにかに取り憑かれてる!

俺は慌てて飛び起き、弟の肩を掴んで、名前を叫んだ。

そしたら弟は、パッと目を覚まして、布団に戻って寝ちまった。

後日弟に問いただすと、夢の中で弟の姿をしたなにかが襲いかかってきて、気がついたら体の自由を奪われてたんだと。
俺に肩掴まれて、はっと目が覚めたらしい。

直ぐに寝たんだけど、もう一人の自分はまた襲いかかってきた。
そのとき、狩衣?袴?姿のお稲荷さんが現れて、もう一人の弟モドキを焼き払ってくれたらしい。

一読すると夢遊病だけど、あんなことあったの、あのときぐらいだわ。
そんなわけで、豊川稲荷のお稲荷さんに助けられた話でした。

ブログランキング参加中!

鵺速では、以下のブログランキングに参加しています。

当サイトを気に入って頂けたり、体験談を読んでビビった時にポチってもらえるとサイト更新の励みになります!