近づいてはいけないトンネル

不思議と言えば子供の頃に腑に落ちない体験をしたな。

小学生当時、田舎の爺さん宅の近くに廃トンネルがあって、危ないからという理由でトンネルに近付いちゃダメと毎年田舎に行く度に言われてた。(今は封鎖されただの山になってる)

ある年、年上のいとこの提案で親たちに内緒でその廃トンネルに探検に行く事に。
昼間だけど肝試しみたいな感じで子供6人でワクワクして行ったのに、いざ中へ入ると、少し奥へ進んだ所で行き止まりに。
50m走の距離も無かったと思う。

終点は鉄格子の柵で封鎖されていて、その奥1~2m位のところに石が積み重なり壁になってた。

皆期待を裏切られた感じがして、発案者は足元に転がっていた石ころを鉄格子の奥の石の壁にえい!!と投げつけ、「つまんねーなもう帰ろうぜ」と。

皆で何だかんだと文句を言いながら入口の方へ向いて数歩足を踏み出した時、後ろから「カシャ・・・ガシャガシャ・・・コロン・・」と音が聞こえてくる。

トンネルの入り口から真夏の太陽の光が見えて全く怖くはなかったんだけど、ふと音の方を振り返ると、石の壁からぽろぽろと、砂煙を立てて崩れてる!!!

あっと言う間に鉄格子の外まで石壁が崩れ、石や土砂がざざーっと流れて来るのを見て、一同ビビって走り出すんだけど、不思議な事に50mも無かった距離が、走っても走っても光の差し込む入口に辿りつかないのよ、すぐそこに見えるのに。

土砂崩れはたぶん鉄格子の柵の隙間からちょっと出てきた位で止まってるんだけど、今度は見えてる出口にたどり着けない恐怖でパニック。

発案者の中学生のいとこは「いたずらしてごめんなさい、もうしません!」みたいに泣き叫び、他の子も「許してください!」とベソ書きながら走ってるのにつかなくて。

トンネルに入るのが怖いと言って、見張り役も兼ねて外に一人置いてたんだけど、その子が何かおかしいと気が付き、怖くなって大人を呼びに行ったらしい。

外から「おーい大丈夫かぁ何やってるんだ!」と半分怒ってる伯父の声が聞こえたとたん、ぱっと空気が変わる感じというか、糸が解けたのを感じて外に出られた。

その時の変化は皆肌で感じてたみたい。

結局たっぷり怒られたのと、中が崩れたという通報をしたらしく、数年後に訪れた時はまるでトンネルなんてなかったかのように入口に盛った土には草が生い茂ってて不思議な感じがした。

ちなみに、その件は今では発案者の当人は全く覚えてない。
私ともう一人は書いたような感じで一応記憶が一致してるんだけど、記憶がいろいろ歪んでいるかもしれない。

怖くはなかったけど子供の頃の不思議な夏の思い出でした。

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