40メートル落下したおじさんの話

カテゴリー「不思議体験」

以前仕事でかかわった土木事務所のおじさんは、若いころダム建設の足場から40メートルぐらい落ちて九死に一生を得た人なんだけど、「落ちる時間がすごい長かった」と言ってたよ。

20分だったか2時間だったか忘れたけど、感覚的にはそのぐらいあったらしい。

「ああ、俺は死ぬ」と思って目をつぶっても、なかなか地面にぶつからない。
「あれ、まだかな?」と恐る恐る目をあけると、まだまだ地面は遠い。

で、また観念して目をつぶって開けると、やっぱまだまだ地面は遠い。
でも確実に近くなってる。

そんなことを繰り返してだんだん地面が近くなってくるのがすごい怖かったって。
で、どうやったら助かるかいろいろ考えたそうだ。

柔道やっていた人だから、受け身をとればいいのではないかと気づいて、体勢を変えて受け身で落ちたんだって。
それで助かったそうだ。(右腕はついているけどブラブラだった)

地面に落ちた時は、それはもうもうめちゃくちゃ痛かったって。

普通は多分ね、記憶が飛んじゃうんだよね、生き残っても記憶ないでしょ。
武も(※北野武。バイク事故)1週間分ぐらい記憶がないって言ってたし。
だから生き残って記憶が残る人って本当珍しいんだよ。

生き残るだけでも一万分の1の確率でしょ。
記憶にあるとなるともう本当にまずいないだろうね。

そのおじさんは、後から「左側で落ちればよかった」と後悔したそうだ。

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