小学校の時の合宿で肝だめしの前に先生がしてくれたお話。
実際、その先生も関わったらしい。
数年前にその先生が勤めてた学校で、同じように肝だめしをしたそうだ。
だいたい6人くらいのグループに分かれて、夜の道へ向かっていた。
先生たちは見守り+お化け役で参加していたらしい。
で、その先生と別の先生が見回りをしてた時だ。
予定してたルートと全然違う道に提灯の明かりが見えたらしい。
2人の先生が懐中電灯で照らすと、その学校の生徒だった。
「おーい、こんなところで何してんだ!」
『あ、先生!』
「お前ら、ちゃんと矢印は右に向いていただろ?」
『え?』
するとその生徒たちからは驚きの言葉が。
『左向いてたよな?』
『うん』
『向いてた』
矢印は右に向いていたらしいのだが、どうやらその生徒たちが見たときは左を向いていたらしい。
しかしおかしい。
もし誰かの悪戯だとしたら、このグループより後のグループも同じ方向に行くはず。
それ以前に、その矢印は釘で打ちつけてあって、絶対に方向を変えるのは無理だったらしい。
もっと恐ろしいのは、その生徒たちが進もうとしていた道には、その先が無かったことだ。
何でも、だいぶ前にその場所で、その子と同じ学年の子が身を投げていたらしい。
もしかしたら、その子に呼ばれたのではないか?っていうお話。