小学校低学年の頃、夏休みに田舎の山の中で2日くらい過ごしたけど、帰ってきたら時間が少しも進んでいなかった。
好奇心で山に入ったけど、迷子になって、そのまま戻れなくなってしまった。
そんなに深く入ってなかったのに。
どういうわけか季節じゃない、アケビとか桑の実とか食って生きてた。
水は源流っぽいとこがあって、普通に美味かった。
夜はちょっと大きめの木の幹が良い感じの窪みになってて、そこで寝てた。
便所はその辺で済ましてた。
不思議と怖いとか思わないで、そうするのが当たり前だと思って過ごしてたんだけど、ふと我に返った。
小川を辿ったら帰れるんじゃね?家の近くに川が流れてたし、と思って歩き始める。
気づくと知ってる場所。
家に帰ってみるも、時間が進んでなくて吃驚した。
親は白昼夢でも見たんだろ、って言うけど、けっこうリアルだった。