スコットランドに出張へ行った。
毎晩、部屋にいると電話がかかってくる。
電話をとっても相手は何も言わない。
ある日、出張中の日本人がひとつの部屋に集まって飲んでいた。
いつものように電話がなる。
電話をとっても無言。
何か気持ち悪いなあなんて話してたら、ひとりが怯えたように窓を指差した。
みんなで一斉にそっちを見ると、窓の外に背丈20センチくらいの少女が中に浮いていて、こっちを見てた。
全員見なかったふりをして下を向いたまま小声で、こえ~とかどうするよとか言いながらどうしていいかわからないでいた。
ボワ~と光るその小さい少女は、しばらく中に浮いていたけど、いきなり大声で泣き叫んで消えた。
次の日、少女を目撃した出張者のひとりの父親が亡くなったと連絡があった。
あの少女はバンシーだったんだろうか?
※アイルランドおよびスコットランドに伝わる女妖精である。
人の死を叫び声で予告するという。