悪い奴じゃない感じだった

カテゴリー「不思議体験」

一昨日、帰省中の実家で起こったこと。

買い物から帰って玄関のドアのところでふと後ろを振り返ったら、青い靴下だけが歩いていた。

スニーカーソックスとかいうやつ?
足首までしかない短い靴下。

よく見ると、それはしばらく前に無くしたお気に入りの自分の靴下だった。
靴下だけがペタペタと歩いていて、本来体があるべきところには何もない。

驚いて凝視していると、その靴下は実家の敷地に入ってきた。
そのまま玄関の前の数段の階段を上ってきて、あと1段で階段を上りきるというところで、思わず何もない空間を両手で突き飛ばした。
そうしたら何も見えないけれど、確かに手ごたえがあって、靴下が数段下まで落ちていった。
自分の見慣れた靴下だったからか、全く恐怖は感じていなかった。

するとまた靴下が階段を上ろうとしていたので、「来るな!家から出ていけ!」と叫んだら、一瞬靴下の動きが止まって、後ろを向いて歩きだした。

それを見たら何故か急に腹が立ってきて、「靴下は置いていけ!」と言ってみたら、もぞもぞと靴下が動いてくしゃっとなって地面で動かなくなった。
ホントに透明人間が靴下を脱いだみたいだった。

その時急に恐怖が襲ってきて、靴下を回収することなく家に入ってしばらく震えていた。
しばらく経ってから靴下の様子を見に行ってみたら、靴下は無かった。

風で飛ばされただけかもしれないけど・・・そのあとは別に何も起こっていない。
透明人間だったのかな~。
でも言うこときいちゃうあたり、悪い奴じゃない感じだった。

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