不気味な婚約者の話

カテゴリー「不思議体験」

ある男が、年下の婚約者を両親に紹介するために実家へ帰った。
婚約者は、容姿、家柄、学歴等申し分のない女性であったが、どうも両親の態度が芳しくない。
結婚に反対する訳ではないのだが、婚約者を見る目が何となく暗い。

男は、夜になって母親と二人きりになった際に、何か気になる事でもあるのか?と聞いてみた。
母親はそれには答えず、箪笥(たんす)の引き出しから1枚の写真を取りだした。
初めて見る写真だった。

「お前が生まれたときの写真だ」

産湯に浸かった赤ん坊を、産婆と父親らしき男性が覗き込んでいる。

「・・・ここ見てみ」母親は赤ん坊の足元あたりの水面を指差した。

そこには、笑顔で赤ん坊の方に手を延ばす婚約者の姿が写り込んでいた。

ブログランキング参加中!

鵺速では、以下のブログランキングに参加しています。

当サイトを気に入って頂けたり、体験談を読んでビビった時にポチってもらえるとサイト更新の励みになります!