九州にある英彦山って山をご存知でしょうか?
霊験あらたかな修験道の山として有名な山で、霊験あらたかなだけあって、霊感ナシのオイラまで心霊体験をしてしまいました。
それは高校1年の英彦山合宿の時の話。
消灯の号令後、オイラたちは少々のおしゃべりの後、明日も集団行動がキツいべ、ということですぐに寝てしまいました。
真夜中。
「・・・ッ、――ってぇ!!」
最初に目を覚ましたのはオイラでした。
足に走る激痛で目が覚めたんです。
でも目覚めの悪いオイラ、痛みは強いものの声が上げられず、1人でダンゴ虫のように丸まって痛みに耐えてました。
多分これは足が攣ってる!そ、それにしてもイテェッ!!
そう思ってると、隣の女の子が「キャーーーーッ!!イッターーーイッ!!」と、悲鳴を上げて突然目を覚ましたのでした。
「●●ちゃんッ!?」
「あ、キッキュンちゃんッ!足が、痛いーッ!」
それにしても二人一緒になるとはッ!!
恐怖と痛みを感じつつ、二人で唸ってると、その隣の子がブツブツ何かを言い始めた。
気持ち悪さに周りの子(8人部屋だったんで)を叩くも全く反応なし!
なんでだ?なんでこんなにぶってるのに起きない!?
おまえらの顔に神経はないのか・・・。
が、突然一番スミッコの一番霊感のある子が汗だくになりながらガバリと起き上がった。
「か、金縛りで動けんかったッ・・・ぜーぜー」
その子が起きると同時に次々と目を覚ますルームメイトたち。
「俺もカナシバリ」
俺、俺もと・・・しゅ、集団心霊体験ッ!?
次の日、他の部屋の子たちにその話をしてたんです。
みるみる蒼くなる顔。
「実はさ、なんか夜中に部屋のドアを叩く音がしてさ」
「うちもうちもッ」
なんかどの部屋もほぼ同時にドアを激しくノックされたらしいんです。
で、ドアを開けると暗闇。
そして次々に開かれるドア。
皆、顔を見合わせて「―――誰?」と。
ここにも集団心霊体験が・・・。
ちなみに別の階の話です。
怖かったなぁ、もう。