高校の春休みに友人達と3人で丹沢の尾根縦走をした時の話。
俺達が見通しの効かないカーブの連続を降りていた。
下の方から10人以上と思われる集団の「えっほ!、えっほ!」という威勢のいい掛け声と靴音が近づいてきた。
下っていくにつれてハッキリ聴こえてきて、狭い道なので俺達は「すれちがう時が大変そうだな。」なんて話してた。
もう声はすぐ近くになっていていよいよ次を曲がるとはち合わせするはずのカーブを曲がったら、声も靴音もピタリと止んで、そこには誰も居なくてあたりはシーンとしていた。
他に曲がり道も無い。
みんなあっけにとられて思わず顔を見合わせた。
真っ昼間だったし怖いというカンジじゃなくてとにかく不思議だった。