穴を掘っているように見え

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

僕の実家は、北海道にある岩内(いわない札幌から車で2時間)という所なんですが、そこに野束川(のづかがわ)という海沿いの川があります。

そこら辺は漁師さんの家や水産加工場などが殆どで、高校の頃のバンドメンバーの一人が、加工場の息子だったので、いつも夜になると加工場のパートのおばちゃんが使っている休憩室で遊んでました。

いつものように、バンドメンバー4人で集まって遊んでいた時のことです。
夜中に喉が乾いたので、ジュースを買いに行くことになり、ジャンケンで負けた僕と、A君が買いに行く事になりました。
野束川の橋の隣に○倉商店という、小さい店があって、20時位には閉まってしまうのですが、自販機があるので、二人で買い出しに行きました。

○倉商店へ行くには野束川の橋を渡って行かなければならないのですが、橋の下を覗くと、人がなにかやっているようでした。
きっと夜釣りでもしているのだろうと思って、自販機でジュースを買って、また橋を渡っていると、ちょうど遠距離トラックが通って、ライトで僕たちと川べりで夜釣りをしている人を照らしました。

僕はまぶしかったので、川べりの方に目をやると、夜釣りをしていると思っていた人は、なにか穴を掘っているように見えました。

僕とA君はいたずらで、石をそいつに投げると、「コラーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」と、怒鳴られたので、速攻で逃げて、加工場へ戻り、怒鳴られた事を加工場にいたB君とC君に話して、別に何も無かったように遊んでいましたw

川べりで人を目撃してからも、ほぼ毎日のように加工場で遊んでいた、ある日のこと。
野束川の橋のあたりが異常に騒がしいので、4人で橋の方へ行きました。
行くと、もう結構な人だかり(田舎は事件、火事になるとすぐ人だかりができる)ができていました。
僕は近くにいたおばさんに、尋ねました。

僕:「何があったんですか?」
おばさん:「なんか、死体が埋められてたらしいよ。」

僕とA君は目を合わせると、二人でB君、C君を連れて速攻で加工場に帰りました。
僕とA君が、あの日、目撃したのは、殺人者だったのです。
次の日、ニュースで報道されたのは以下のような感じ。

『女性殺人事件で取り調べ中の、▽▽▽▽▽容疑者(名前はうろ覚えです。すいません)の供述によると、札幌で殺害したあと、遺体をトランクに積み、岩内町、野束の川岸に遺体を埋めたと供述。道警は供述どうり野束川を捜索。供述どうり、○○さんの遺体を発見。同容疑者を殺人死体遺棄の容疑で再逮捕しました。』

もう、トラウマです。
それからは、加工場に集まるのを辞め商店街にある、僕の家に集まるようになりました。

僕とA君、B君は高校卒業後、札幌へ。
C君は地元に就職しました。
C君の話によると、事件以後、心霊スポットとして、結構な人が来るらしいです。

札幌にいる僕達3人は、帰省しても絶対、野束川へは行きません。
殺害された女性のご冥福を、心からお祈り致します。
駄文、長文、すいませんでした。

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