胸糞悪いお役人

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

この前見た北海道姉妹孤立死のドキュメンタリー。

姉妹は40代で、その内妹が知的障害持ってて自力で生活出来ない。
2人の収入は妹の障害年金/月7万円程度。
姉は妹の介護もしており、働きたくてもなかなか働けない上に、40代というのもあって、面接受けまくっても雇ってもらえない。

病院で診てもらうも、原因不明の頭痛で体調も芳しくない。

姉は体調不良を押し、職探しと並行して妹を受け入れてくれる施設探しもしていた。
施設も職も見つからず、耐えかねた姉が3回に渡り区役所に生活保護の相談にいく。
だが元担当者は姉に考え直すように説得したり、「職探しをしていると生活保護は貰えない」など、何かと理由をつけて拒否。

姉は生活が困窮している事を元担当者に再三訴えるものの、渡されたのは申請書ではなく、障害者団体が作った非常食用の缶に入ったケーキ/10日分。

漸く姉はスーパーのレジ打ちのバイトが決まるも、妹の介護が必要で数日で辞める。
恐ろしい程寒い真冬の北海道で、料金滞納でガスは11月末で止められたまま。

結局、生活保護を受けられず、姉は脳内血腫で急死。
妹はその後自力で生活出来ず凍死。
姉の頭痛の原因は脳内血腫の初期症状だった。
姉の携帯電話には、姉の死後妹が押したであろう『111』の発信記録。
遺体発見後も、いとこが引き取るまで1週間以上も引き取り手が見つからなかった。

この出来事だけでも相当後味悪いんだが、この中に区役所で姉妹の担当やってた奴のインタビューがあって、それがまたひどかった。

元担当者へのインタビュー。

インタビュアー:「どうする事も出来なかったのか」

インタビュアー:「姉達が苦しんでいる事は分かっていたのに」

元担当者:「SOSを受け取る事は確実に出来る」

インタビュアー:「ならば他に何か出来た事があったのでは」

元担当者:「だがこちら生活保護の押し売りは出来ない」

元担当者:「姉が『申請します』という言葉を言ってくれればよかったのに」

インタビュアー「・・・」

つまり・・・。
姉:「生活保護ほしいです」

元担当者:「しんせいのじゅもんをいってください」

姉:「妹が介護必須で職探しも難航しててとても困窮してます」

元担当者:「じゅもんがちがいます」

だから生活保護が出せなかった・・・。

こちらから提案は出来ない。
『申請します』という言葉を言えば申請書あげたのに、自分は間違ってないと、あまりにひどい責任逃れの言い訳と屁理屈で見てるこっちも絶句した。

3回も相談に来て、このままじゃ生きていけないからと切実に訴えたのにな。
しかもこの元担当者、インタビュー受けながら度々ニヤっと笑ってたのがまた胸糞悪かった。

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