ある家族の息子が夜中に喉の渇きを覚え台所まで水を飲みにいった。
電気をつけるのも面倒だったので暗い中手探りで蛇口を探していると・・・おかしなことに気が付いた。
いつもならどんな深夜でも飼い犬のポチが必ず喜んでじゃれてくるのに、今日に限ってなにもない。
「おーいポチー?」と呼び掛けるとしばらくしてペチャペチャと手のひらを舐める感触が。
「ここにいたのか・・・」と安心して床に戻ったが、翌朝母の悲鳴で飛び起きた。
部屋がものすごく荒らされていて財布、手帳、その他金品が全てなくなっていて、なんと飼い犬のポチが首をザックリと切られて死んでいた。
実は息子が昨日水を飲みにいったときにすでに空き巣が侵入しており、吠えられるのを恐れた犯人はポチを殺して息をひそめて隠れていたのだ。
そして息子の呼び掛け飼い犬が応じないのは怪しまれると思い・・・犯人は犬になりすまし息子の手を舐めていたのだった。