私の地元に大図書館と呼ばれている図書館がある。
普通の市の図書館なのですが、かなり大きめで、別館が木造。
かなり雰囲気のあるその面持ちから誰が呼び始めたのか、私が小学生の頃(大体十二年以上前から)からそう呼ばれている。
そこで体験した話。
中学の夏休みの時に、部活の調べ物で大図書館に来ていました。
中学の時は囲碁・将棋部に所属していて、その会誌みたいのを夏休みに作ろうということになり、図書館でそれ関係の本を探していました。
その調べ物自体はすぐに終わり、後は個人的に借りたい本や、面白そうな雑誌を見て回っていました。
ぶっちゃけ夏休みなのにもうやることがなく、家でゴロゴロするよりは外に出た方がそれなり健康的だと思ったのと、大図書館はクーラー完備だし、なによりジャンプとかマガジン、はたまたアニメ雑誌やエロ本まであるというビックリな感じの図書館だったというのもあり、結構入り浸ってました。
今考えたら迷惑な連中だったのかも・・・。
で、私はこの休みを利用して前から興味があった「三国志」を読んでみようと思い、図書館の中を探し回っていました。
係の人に聞けばいいのですが、何か自分の中で「自分で見つけないと駄目」という、まぁ何とも面倒なルールを付け、本を探すことにしました。
すぐ見つかっても面白くないのと、大図書館の探検も兼ねてウロチョロすることに。
探している内に木造の館に辿り着きました。
ここは郷土資料とか、なんかそこら辺のマニアックな本しか置いてないらしく、他の場所と比べて人が殆どいませんでした。
そこは本棚の一つ一つがかなり大きく、梯子をつかわないと上の方が取れないくらいの資料の山。
今考えたらそんなところにお目当ての本なんてあるわけ無いのに、その木造の独特な感じが好きで、特に興味のない資料を手にとってはすぐ戻したりペラペラめくったりしていた。
その時に、向かいからベビーカーを押した女の人がやって来た。
私は邪魔にならないように横にどいてベビーカーを行かせることにしました。
その時、妙に違和感を覚えました。
あれ?何かおかしい・・・?
自分の前に向かってくるベビーカーをよく見てみると、赤ちゃんが乗ってない・・・。
だがすぐに、「あぁ、お父さんの方がだっこしてるか、子どもの本があるところに連れて行ってるのか」と思いそのままスルーすることに。
だが、女性が軽く会釈してきたので、ベビーカーをのぞき込んでから私に「かわいいでしょう?」って。
前置きが長くてすみません。
後から聞いた話ですが、この図書館で同じような体験をする人がいて、その木造の館にはあまり人が近づかないことで有名だったらしいです・・・。