大量のマネキンの山

友人Sの体験談。
当時Sは宮城県仙台市のRという所に住んでいた。

その日Sは仙台駅前で酒を飲んで、仙石線の終電で帰宅の途についた。
が、酔っていたせいで、アパートのあるR駅ではなく、一駅先のN駅まで行ってしまったそうだ。
戻ろうにも反対方面への終電は既に出た後で、Sは仕方なく、国道45号線を歩いて帰ることにした。

真夜中といえどもそこそこの交通量はあったそうだが、それは自動車に限っての話で、歩道部分には真っ暗な所も多く、酔っ払ったSも思わず早足になっていた。

そんな中、Sは道端に妙な塊を見つけた。
道端というか道路に面した駐車場のような敷地に、瓦礫らしきものが積み上げられていたのだが、そのシルエットがおかしかった。

興味を持って近づいたSは、それが大量のマネキンの山だということに気がついた。
完全な形の物、首のない物上半身、あるいは下半身だけのもの、服を着たままの物それらがSの身長より高く積み上げられ、異様な気配を放っていた。
それを確認して、気味の悪さに「うへぇ~」と言う声をSがもらした瞬間だったという。

「マネキンの真似ぇ~~~~~え!!!!」と叫びをあげ、マネキンの山の中からタンクトップ姿の男が飛び出し、意味不明の叫びを上げながらSに掴み掛かってきた。

「うbゃらbぁべbbrぁgbべぶrぁ~~~!!!」

こちらはSがあげた悲鳴。
あまりのことに成人男性が号泣しながら全力疾走で国道45号線を危うく轢かれそうになりながら横切り、アパートまでの数キロを走って逃げた。

アパートに帰り着いて気がつくと、どうやら男は振り切れたようで、そしてSのジーンズは失禁でぐっしょり濡れていたそうだ。

S:「話だけ聞くと笑い話に聞こえるけどな、夜中にあんな室伏みたいなアニキ(だったらしい)に真顔で追いかけられてみろ。誰でもちびるわ」

誰が通るかもわからない夜中の国道脇で、犠牲者を求めてひたすらマネキンの群れの中に潜み続けるということも、よく考えれば怖いことでもある。

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