ブルーシートの中身

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

場所は埼玉東部。
高校の卒業式が終わった後、チャリで帰宅中のこと。

中学校と空き地に挟まれた人気の無い細道を通っていたところ、進行方向にブルーシートを広げてる男がいた。
ブルーシートには毛布だか衣類だかの荷物があり、男はブルーシートの上に乗った砂なんかを払ってる感じだった。
こんなところで虫干しでもしてんのか?と思いつつ近づいていくと、荷物の中からジーンズが出ているのが見えた。

スニーカーも見えた。
むしろ人間の足だ。
衣類だけじゃなくて中身入りだ。
こちら側に足を向けた人間が荷物に埋もれて仰向けに寝ている。

こんな場所で寝るとはのんきな奴がいるんだな・・・と脳内補完した。
どれ、通りすがりにのんきな奴の寝顔でも見ていってやろうかね、と横を通過しながら、寝ている奴の顔を見た。

そいつの顔は、マフラーでグルグル巻きにされていた。

状況を理解するより早く、砂を払っていた方の男が動いた。
俺が通り過ぎた瞬間、変な声を上げながらダッシュしてきた。

本能的にやばいと感じ、後ろを振り返ることもできずチャリを必死にこいで逃げ帰った。
家に着いてもあまりに怖くて通報することすらできず、とりあえず卒業式でもらった赤飯を食うのが精一杯だった。

あの後どうなったのかはよくわからん。

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