爆撃されて死んじゃって

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

小学校の教科書に載っていた話。

戦時中、田舎に疎開していた少年は地元の女の子と仲が良くなりよく一緒に遊ぶようになった。
広い野原で遊んでいた時、突然B-29の爆撃を受け、彼女は少年を助けようと思い走って近づいてくるのだが、その日の彼女の洋服が真っ白なワンピースだった為、一緒にいたら標的にされると思った少年は彼女を突き飛ばしてしまう。
そこへ運悪く爆弾が落とされ、彼女は負傷してしまう。

白いワンピースの腰から下が真っ赤に染まったのを見た少年は怖くなり、急いで逃げ戻った。
その後すぐに疎開先から東京へ戻る事になった為、少年は彼女が死んだのか、ケガで済んだのか、確認できないまま過ごす事になる。

自分が殺してしまったのではないかという罪悪に駆られながらも時は経ち、大人になった少年は自分の中の整理をする為、あの疎開先の野原へ向かう。
そこで偶然彼が見た物は・・・・。

葬列だった。
しかも、自分と同じ歳の頃をした、あの彼女にそっくりな遺影を抱えた葬列。

やはり自分は殺してはいなかったんだ、きっとあの時はケガで済んだんだ。
そう思って彼は半ば喜々とした様子で葬列に近づき列の一番後ろにいた少年にたずねた。

「ねぇ、このおばさん足が悪くなかったかい?」

すると少年は「足は悪くなかったねど、せいしんびょうだったんだって。」

彼は不思議に思い、「失恋でもしたのかな?」と尋ねると、少年は「ううん。昔ね、戦争の時、この野原で娘さんが爆撃されて死んじゃって、それ以来ずっとせいしんびょうになっちゃったんだ。そこの川で自殺しちゃったんだよ。本当はね、この人、おばちゃんじゃなくておばあちゃんなんだよ。今の写真がなくって、すごく若い頃の写真なんだって。」

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