同窓会で知った事実

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

自分が小学生の頃の話。
母子家庭で、歳の離れた兄弟はバイトで帰宅も遅く、私は鍵っ子だった。
学校から帰ると、茶の間には「おかえりなさい。今日のおやつです」のメモ書き。
だけど、肝心のおやつが見当たらない。

冷蔵庫とか戸棚とか色々探したけど無かった。
「もう、お母さんサイテー!」と思い、当時大流行のローラースケートを手に取り、友達の待つ公園に行った。

暗くなってきて、友達の親が呼びに来る中、私は誰も呼びに来てくれる人がいない事もわかってたし、一人で遊んでもつまらないので帰る事にした。

帰宅すると、姉が鬼のような顔で私の頬をまずひっぱたいた。

「??????」と思っていると、姉は「食べ物を粗末にするな!」とわめく。

台所の壁一面に、握りつぶされたのち、壁に投げつけられたドーナツと思われる物が散乱していた。

「お母さんがせっかく買ってきてくれたのに!馬鹿者!!」と相変わらず姉は怒鳴るが、私は「?????」のまま、動けない。

しばらく私には「おやつ抜き」の罰が与えられた。

それから数日、同じような事が起きた。
おやつ抜きの私は帰宅してランドセルを部屋に置いて、そそくさと遊びに行く。
帰宅すると、また茶の間やいたる所におやつが散らばっている。
そして姉は怒る。

おやつを万引きしたんじゃないかと疑われもした。

「お腹空いてて、大好きなコアラのマーチをそんな事しないよ!」と相変わらず頭が「?????」の私も反論した。

その次の日も、ポテチがばらまかれているのを見つけた姉は「妹(私)の頭がおかしくなった」って思ったらしい。

だけど、しばらくして、私の疑いが一気に晴れる。

その日、姉は風邪を引いて学校とバイトを休んだ。
私はいつも通り、おやつ抜きでランドセルを置いて公園に行く。

帰宅すると、いつもと違ったのは、出迎えてくれたのは姉ではなく、母と警察官。

「お家に泥棒が入ったみたいなんだ。怖い人はもうここにはいないんだけどお母さんと一緒に、外に出ようね。」

真っ青な顔をした母に手を引かれ、いつもの公園に来た。

そこで警察官に聞かれたのは、当時、小学校の担任だった先生の事。

「怒ると怖いけど、面白い先生だよ!」と私は答えたけど、どうやらあの時、私の家に忍び込んで奇行を繰り返していたのは先生だったんだと、しばらくして先生の姿が見えなくなった時に気づいた。

首からぶら下げていた鍵を、貴重品だから預かるよ、としれっとした顔で受け取り、私の家でアホやってた先生は最近別の学校で強姦未遂を起こして逮捕されたって同窓会で知った。

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