人生の最後を刑務所で

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

前に住んでた所で。

駅の近くに見通しの悪い十字路があった。
事故が多いらしく、何ヶ月に一回のペースで花束が置いてるわけ。

ある日、そこで信号待ちをしていたら、その近くのふとん屋さんの人達の会話が耳に届いた。

おばさんA:「昨日のここの交通事故みました?」

おばさんB:「みたみた、いきなり大きな音がするから何事かと思って店から飛び出してきたら・・・」

おばさんA:「まだ幼稚園だったって、かわいそうに」

おばさんB:「轢いちゃったのって老人なんでしょ?どうも、アクセルとブレーキを間違えたらしくて娘さんなのか孫なのか、一緒に車にのってた女の人が泣き叫びながら『おじいちゃん、なんでよ、なんでまちがえるの!(涙)』って取り乱してたけど、警察の人に連れてかれてたわ」

おばさんA:「え、跳ねた老人はどうなったの?」

おばさんB:「その場で警察官に色々と質問されてたみたいけど、放心状態に近くて少ししたらパトカー乗せられていっちゃったわ」

おばさんA:「そう・・・なんだかどちらも不憫ねぇ。うちのおじいちゃんにも車は運転しないように言わなきゃ」

その日は一日、ブルーでした・・・。

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