夫とはそれなりにうまくやってたと思ったけど、義母の介護が始まったあたりからおかしくなった。
冷静に考えてみたら夫が一番の敵なんだな・・・と、気づいたから諸々証拠を取って逃げた。
夫の執念深い性格はよくわかってたし、親戚連中も同じだったので遠くに逃げようと決めた。
弁護士挟んであとはおまかせ、ということで新幹線の距離に引越して新生活開始。
ところが転居先の隣の部屋には変なやつがいて、夜な夜な妙なお経のようなものを叫んでた。
日夜を問わずベランダから塩をまいたり、私が入居して1週間くらいした頃から外廊下に面した窓から通りすがりの私めがけて酒をぶっかけてくるようになった。
そのうえ毎日のようにうちの玄関先に豚こま肉が富士山のように固めて積んである。
敷礼ゼロどころか最初の2か月家賃不要!保証人不要!ってこういう事情かと察した。
お金ないので引越すこともできなかったから、せめて酒かけるのと夜騒ぐのはやめれと隣人に交渉してみたら素直に聞いてくれて豚こま責めも一緒に止んだ。
(この交渉中に私が○○様とかいう神様の生まれ変わりで生肉と酒はお供え行為だったと判明する)
その代わりにと隣人が大事にしてる岩塩に名前を付けてほしいと頼まれたから「シロちゃん」と適当に名付けた。
さらにシロちゃんを毎日撫でてあげてと頼まれたので、毎朝玄関先で待機してる隣人とシロちゃんに挨拶がてらよしよしして出勤するのが日課になった。(何故か隣人の頭もよしよしさせられた)
安普請だから毎晩のように隣室からぼそぼそ唱えてるのは聞こえてきたけど、日中の肉体労働で疲労困憊してたから子守歌の一種だと思って低音ボイス聞きながら寝た。
そんなこんなで夫との離婚調停が難航してる以外はまあまあいい感じに生活してたんだが、夫が興信所を使って私の居場所を突き止めて夜中に襲撃された。
あまり治安が良くないのを感じたから引っ越してすぐにドアにチェーンをつけてたが、夫がドアを蹴破ろうとしてドアノブごとカギがぼろっと取れた。
チェーンのおかげでなんとか侵入は防げたが、壊れかけの薄いドアなのでそのうちチェーンの固定してるところが壊れるかもしれないと震える手で110通報した。
包丁握りしめてトイレにこもってたら、怒鳴り声と争うような物音が聞こえてしばらくして静かになった。
様子を確認するわけにもいかずじっとしてたら警察が到着して外から声をかけられた。
玄関のドアの隙間からのぞいたら夫が倒れてて警察官が声をかけてて、他の警察官が2人がかりで隣人を廊下に押し倒すみたいにして捕まえてた。
廊下にこぶし大の石が落ちてて、状況から察するに隣人がその石で夫をぶん殴ったんだということがわかった。
私が隣人に夫を殴らせたんじゃないか?とその警官に聞かれてそんなわけあるかいと答えたら、ですよねぇ・・・と半笑いで言われて形式上の質問とはいえちょっとイラっとした。
ちなみに夫は警察が到着するまで発狂状態の隣人にかなりやられてしまったらしくて
、私が最後に見たときには足が変な方向向いてるし、息もしてないんじゃないかという状況だった。
隣人がおかしい人だったから不起訴になるかと思ったらきっちり裁判になった。
その裁判を同僚が傍聴したので話を聞いたら、例の石が岩塩のシロちゃんだと判明してちょっと笑った。
裁判でわかったが、夫はかなりの重傷で片目失明寸前、頭や膝やら複数個所骨折、隣人の弁護士に頼まれたので、私の危機を救おうとしたためだからと「寛大な判断を」と、減刑の嘆願書を提出したけど、結局実刑判決になった。
途中で知ったが別件の執行猶予中だったらしくて、どちらにせよ刑務所入り確定だったらしい。
ちなみに元夫の住居侵入は私が被害届出したけど示談成立したからか未遂だったからか起訴猶予になった。
時系列が前後するが、裁判が結審する前に入院中の夫のもとへ弁護士行かせて離婚届にサインしろと交渉したら、ちょうど見舞いに来てた義母の勧めもあり、その場ですんなりサインしてくれたので離婚成立。
弁護士から顛末聞いて、あれ義母さん寝たきりじゃなかったんですかとびっくりしたが、どうも嫁いびりの一環で寝たきりを演じてたらしい。
嫁をいびるために自分の下の世話までさせるのは大したもんだと恐れ入った。
わずかな貯金の折半分と慰謝料振り込まれて違う土地に即引っ越したし、元夫に対して接近禁止命令を出してもらってから一切接触してないから、今やつがどうしてるかもしれないし、例の隣人がどうしてるかもわからない。
隣人の面会くらい行くべきだったかと思ったこともあるが、当時の同僚にはあんたのそういうところがダメなんだよと言われて反省した。
どうでもいいが当時の新聞記事をなんとなく記念に取ってるんだけど「ご近所トラブルで30代男性2名が乱闘騒ぎ」という感じの誰に何を聞いて書いたらこうなるんだという内容になってて大手新聞社どうなってんだよと不信感持った。