実は電波だった近所のお兄さん

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

ぶった切って体験談いきます。

小学生のとき、近所によく一緒に遊んでくれるお兄さんがいました。
たぶん22、3歳くらいだったと思うんですが、学校も行かず仕事もせず、いつも家にいたので、まあ普通の親は遊んじゃダメとか言うんでしょうが、うちの親は超放任主義だったので私は家まで遊びに行ったりしてました。

何をしていたかというと大体ゲームとかそんなんです。
小学生がほのかな恋心を抱くくらいにかっこよく、恐ろしく優しかったので、私は学校が終わって親が帰って来るまでほとんどそこで過ごしていました。

しかし、私も小4くらいになると、ちょっと遠いけど学校の友達のうちに遊びに行けるようになってきたので、そのお兄さんともだんだん疎遠になっていきました。

そんな中、うちの母の妊娠が発覚し、うれしくなった私は久しぶりにお兄さんの家に報告に行きました。
すると彼はニコニコしながら、「妊婦さんに死体を見せると奇形児が生まれるんだよ。」などと縁起の悪いことばかり話すので、私はもう来ねえよ!ウワァァァンと逃げ帰り、今度こそ本当に行かなくなりました。

で、それから半年くらいたって母が臨月を迎えたころ、私が学校から帰って家に入る直前、いきなり後ろから出てきたお兄さんに手紙を渡されました。
その手紙はおよそ小学生には理解できそうもない小難しい文章でしたが、何やら私が危険なので守りたいとか、生まれてくる赤ん坊は○○の生まれ変わり、だとか、こんな感じの電波100%な内容でした。

ふざけてる様な感じは微塵も無く、子供心にもコレはマズイ、あの人はヤバイと思いましたが、誰かに言うのも悪い気がして胸に秘めておきました。

しかし、その4日後お兄さんは自宅で首をつって亡くなってしまいました。
もちろん私も妊婦な母も死体を見る機会なんてなかったんですが。

遺書が無かったということで、私は私が持っているこの手紙のことを誰かに言った方がいいのか否か学校を休んでまで悩みました。
しかし自殺以前に人の死が身近で起こった事すら初めてだったので、テンパッた私はビリビリに破いて灰皿で燃やしてしまいました。

その後すぐ弟が生まれたわけですが、最初のころは何となく気味が悪く、お兄さんが乗り移ってるんじゃ・・・などと考えていましたが、もちろんそんなアホな事もなく普通に育っています。

後から聞いた話では、そのお兄さんはやっぱり精神科に通院していて、ご両親は必死でそれを隠してたそうです。
ご両親もとても優しくていろいろ買ってもらったりしてたのに、それを聞いて何となくほっとした自分がさらにイヤなんですが。

私があのまま一緒に遊んでいれば自殺する事は無かったのかもしれないし、下手すれば道連れにされたかもしれないし、そのままでもやっぱり死んだかもしれないし、いろいろ考えたんですが、小学生にはわかりませんでした。
今でもわかりませんが。

あーなんか改めて書いてみるとネタ臭いですね。
10年間誰にも言わなかったけどこんな所で吐いてしまいました。
長々とすいませんですた。

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