友人がジュースしか飲まなかった理由

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

何年も前の話だけど、共通の友人の結婚式がある地方であり、私とT子と他の友人含めた合計4人で車でいった。

行くときは「帰りに温泉でもはいろうね~」なんて元気だったT子が、結婚式場入ってからちょっと様子がおかしくなり、披露宴が始まった途端、テンションが明らかに低くなって食事も一口も食べない。
車に乗るからお酒も飲めないので、ひたすらオレンジジュースを飲んでいた。

「大丈夫?」と確認すると「ちょっと出てくる」といって途中退席し、結構長い間戻ってこなかった。

心配してトイレにいったけどトイレにもおらず、どこにいったのかもわからなかった。
戻ってきて少し元気になっていたけど、その後も食事をとることもなくオレンジジュースだけ飲んでいた。

その結婚式は田舎の披露宴ということ、また、新郎新婦がコーラスの同好会みたいなので知り合ったこともあり、最初から歌歌歌、さらに後半は親族の爺さん婆さんのカラオケ大会のようになっていた。

歓談タイムがあまりなかったのでT子に詳しいことを聞くこともできなかったのと、披露宴は4時間という長丁場で、そういうことを聞いておらず普通に2時間で帰るつもりだった私たちは疲れ果て帰りの車の中はT子だけじゃなく、私たちのテンションも低く口数も少なかった。(後から考えると、この時にT子に理由を聞いても、多分教えてはくれなかったとは思う)

しばらくしてふと思い出してT子に「あの披露宴の時どこにいってたの?」とメールで聞くと「近くのコンビニまで車走らせて食料調達してた」と答えがあったので「披露宴のご飯、口にあわなかった?」と聞く。
すると、URLつきの返事がきたのでそのURLをクリックすると・・・自分達があの日いった結婚式場の貯水タンクで小動物(ねずみだったかな)の死体が発見され、その式場の厨房が数日間営業停止になった、という記事だった。

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