靴下の先端に残っていたもの

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

中学2年の頃の話。

新学期の校長の挨拶で使う重い朝礼台は校庭端の倉庫から運ぶが、その作業は体育教師に指名された生徒4人でやる。

俺はたまたまその一人に指名されたが、靴がすっぽ抜けたらケガすると思って靴ひもをきつくしめあげた。
いっせーのせで台を持ち上げたら台の対角線を持つ馬鹿が勢いよく持ち上げて俺の足の親指あたりにぶつけやがった。

痛ぇと思ったがさっさと運んで列に並ばなきゃいけないのでその場は我慢した。

朝礼中俺は頭から血がすーっと抜ける感覚とともに立っていられなくて、その場で倒れた。
よく見ると靴が真っ赤であわてた担任と保健委員が俺を保健室に運んでくれた。

先生が靴下を半分脱がしかけたところで靴下のさきっちょに妙に重みがあるのが
分って救急車を呼ぶことになった。

その日以来朝礼は体育館で行う事になった。

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