麻酔の後遺症

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

高校生の時の話。

私は一番後ろの一番廊下側の席でした。
ある日授業中に突然物凄い勢いで教室のドアが開きました。
大きな音に驚いてドアの方を見ると、じゃんけんぴょんを歌ってた頃のミニモニみたいな格好のおばさんが立っていました。

一同凍りついてしまっておばさんを凝視していると、彼女は開けたときと同じように轟音をたててドアを閉めました。

「いまのは誰?」

「何?」

教室がザワザワしはじめたころ、廊下から歌をがなる声が聞こえました。

恐る恐るドアを開けてみるとそのおばさんが廊下にゴザを敷いて、軍歌を歌うように腕を上下させながら言葉にもならない歌を怒鳴っていました。
とても楽しそうでしたが駆けつけた男性教師達に抱えられて連れ去られていきました。

後から聞いた話ですが、彼女はその高校の卒業生で、若い頃はなんともなかったのが、ある日腎臓か何かの手術を受け、全身麻酔から覚めた時にはもう現在のような人になってしまったのだそうです。

それ以来「全身麻酔手術」がすごく怖いです。

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