バス停のヤバイ女

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

今から一週間前の話。

私はオカルト話が大好きなのでその日は夜の9時くらいに近くの書店に怖い話の本を買いに行きました。
結局3冊買いました。

家に帰って、買った本を夢中で読んでました。
一冊読み終わり、ふと時計を見るともう深夜の1時。
まだまだ読めるな、と思い2冊目に手を伸ばす。

2冊目を三分の一くらい読み進めたところで無性に喉が乾いてきたので近くの自販機に飲み物を買いに行きました。

その自販機は私の住んでいるアパートから坂を下って道路を挟んだところにあります。

私は、道路を横断しようと左右を確認したところ、バス停に黄色いワンピースを着た女性がポツンと立っていることに気がつきました。
暗くて顔は見えず、年齢は分かりませんでした。

時計はちょうど2時を回る頃。

なんでこんな時間にバス停に立っているのだろう・・・。

もちろん最終バスは23時です。

あぁ、誰かと待ち合わせでもしているのかなぁ・・・。

そう考え直した私は気にせず道路向かいの自販機に向かいました。

ポカリスエットを買って、また、道路を横断しました。
前述しましたようにその頃はパソコンが壊れていたので携帯からmixiをやっていましたので、暗い夜道、携帯の画面を見ながら歩いてました。

そしてバス停の前を通り過ぎるときに、ふと先ほどの女性のことを思い出し、携帯から目線を横に逸らしバス停を見ると、例の女がバス停の置物をガシッっと両手でつかんで時刻表の欄に顔を1センチもないくらいのところまで近づけていました。
いくら目が悪くてもそこまで顔を近づけないことくらいわかります。

いきなり目に飛び込んできた異様な光景に呆気にとられ、体が縮み上がりその場で立ちすくんでいると、女はその体勢のままキッ!!っとこちらのほうを向き直りました。

オカルト好きな私ですから、こういうときの女の表情といったら大抵は睨んでいるんだろうなと思ってましたが、その女は無表情・・・。

私を一通り見つめると、また、バスの時刻表に顔を近づける。

私は全身に冷や汗を感じ、全速力で家まで走って帰りました。
あれが、ただの変質者だったのか霊だったのかは敢えて追求しませんが、とにかく怖かったです。

翌日、たまたまバスに乗るため、そのバス停に立っていて気づいたことなのですが、女が見ていた側には時刻表などありませんでした。

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