首つり遺体の真実

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

もう10年くらい前の話だが、時効なので話す。
全てじいちゃんから聞いた話。

ある日の夕方、近所のおじさん(Aさん)が庭の手入れをしてると見慣れぬ男女が家の裏の道を歩いてきた。
歩いてきたと言っても、女は泥酔しているようで半分男に担がれているような状態。
Aさんは「観光客かな?」くらいの印象だったらしい。

すると男が近づいてきて、「この辺に○○湖ってありますか?」と聞いてきた。
すぐ近くにあるとAさんは説明し、男はお礼を言うと女性を半ば引きずりながら湖の方へ歩いて行った。

翌日、湖にある大きな木で女性の首つり遺体が発見されたらしく、警察が現場の近くである俺のじいちゃんちやAさんちに聞き込みにきた。
女性の写真を見せられたAさんはすぐに昨日男に担がれていた女性だと気づいた。

しかし、Aさんは犯人に顔を見られているため、話したら消されると思い言えなかったらしい。
事件は自殺ということで終わった。

それからというもの、Aさんは自責の念でふさぎ込んでしまっている。
心配に思ったじいちゃんが見舞いに行った所、この話をしてくれたそうだ。

事件が起きてから一ヶ月ほど経ってじいちゃんが知った事実だった。
俺がじいちゃんから聞いたのはそれから更に一年後。
子供心に、自分の大好きな田舎でそんな事件が起きた事が本当にショックだった。

じいちゃんに「なんで警察に言わないの?」と聞いたが、時間が経ってしまっていたし、自殺として終わったものとされてるからもう無駄だろうと言われた。

身バレしないよう、一部をすり替えたりして書いた。
あの頃、俺がネットに書き込みできるほど大人だったら、ネットの住民と協力し真実を公表できたかもしれない。

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